煌（１０） ページ11
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二度目の木兎先輩との接触。
しかし｢え、なになになに、｣と珍しく狼狽え私の腕を掴む友人に気の利いた言葉をかける程の余裕は存在せずただその場に立ち尽くしたまま、眩しい笑顔でこちらに向かってくる木兎先輩を遠目でも至近距離でもかっこいい、と考えることしか出来なかった。
｢えっと、名前…えー、…｣
｢あ、A、です｣
｢っそう！A！なぁなんで来てくれたの！？俺びっくりして最後固まっちゃった！｣
｢え？なんで？｣
なんでって、なんで？
『振られたから今後はもう来ません』などと言った覚えも毛頭ないけれど何故か私がここに居ることに疑問を覚えている様子の木兎先輩に首を傾げる。
と、木兎先輩は初めて眩しい笑顔を崩して苦笑いのような面持ちで後頭部をかいた。
｢いやー、大体告白断ったら来てくんなくなるんだよ。だから告白されんの苦手なんだよなぁ〜…せっかく応援してもらって嬉しいのに｣
唇を尖らせる木兎先輩にぱちぱちと数回瞬き。
そしてピンと来てなるほど、と思う。
三列目以降の面子が毎回バラバラなのも、以前目立っていた木兎先輩のファンが急に姿を見せなくなるのも、そういった背景があったのか。
私と同じように想いをぶつけて撃沈して、辛いからもう来ない。
私の頭では上手く結びつかなかったその図式を頭で想像して眉を寄せる。勿体ない。振られてもこちらが一方的に姿を見れるこれほどまで正当な理由は無いというのに。
｢木兎先輩、待ってるって言ってくれたじゃないですか。来ないわけないです。バレーしてる木兎先輩が一番好きなので｣
｢！へへ、ありがとう。…また来てくれる？｣
｢もちろんです！｣
｢うぉ〜ありがとなー！俺今日もいっぱいスパイク決めちゃった！｣
｢はい、ずっと見てました！一番かっこよかったです！｣
澄んだ大きな瞳をさらにまん丸にして、それをくしゃりと細める。
たんたん、と階段を二段登ってさらに距離を縮めた木兎先輩と初めて目線の高さが同じになる。
｢俺はこれからもAの一番で居続ける！｣
覗き込まれた瞳に射抜かれて、ふわりと木兎先輩の香りが鼻を掠めた。
｢_____だから、ずっと見てて！｣
ふわっと頭に乗った大きな手は暖かくて、優しい匂いと試合後を感じさせる熱気が身体を包む。
微笑む顔は目が眩む程眩しくて、吸い込まれそうだと、そう思う。
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みんみん(プロフ) - ゆららさんのお話、とても大好きです！楽しくってキュンとしながら読ませて頂きました！！ (4月18日 9時) (
レス) @page47 id: 708a20f575 (このIDを非表示/違反報告)
ルイ - 木兎さん最強でした……普段コメントしませんが、思わず感想をお伝えしたくなりました…！めちゃくちゃキュンとしました！！ (2022年7月22日 2時) (レス) @page47 id: 448a7aaf1d (このIDを非表示/違反報告)
rry - ハイキューをテーマにした3作品読ませていただきました！全部最高で星10です！ (2021年11月14日 22時) (レス) id: 7243f08c85 (このIDを非表示/違反報告)
ゆらら(プロフ) - 天羽さん» 天羽様初めまして！何度も読み返して頂き光栄です…！完結までもう暫くお付き合い頂ければ幸いです！コメントありがとうございました( ´ ` *) (2021年8月17日 12時) (レス) id: 4397bbbd69 (このIDを非表示/違反報告)
ゆらら(プロフ) - 紅月。さん» 紅月様はじめまして！糖分増し増しで頑張っていきますのでこれからもご贔屓にお願いします( ´ ` *)コメントありがとうございました！ (2021年8月17日 12時) (レス) id: 4397bbbd69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆらら
| 作成日時：2021年7月10日 20時
