一緒にいようね〜ニノside〜 ページ30
「ぎゅってしたい」
そう言われて、少しびっくりしたけど、ドラミちゃんが素直にそうやって言ってくれたことが嬉しくて仕方ない。
「好きなだけどうぞ？」って言ったら、満面の笑みで俺に抱きついてくるドラミちゃん。
可愛いくてしょうがないんですけど。
思わずまた、抱きしめる手に力が入る。
そしたら、
ドラミちゃんからまた
『大好き』って声が聞こえて来た。
なんか、もう、すごい幸福感。
好きな人と気持ちが通じ合って抱きしめ合うって、こんなに凄い事なのかと初めて知った気がした。
この人とずっと一緒にいよう。
やっと味わえたこの幸福感。
手放すのは絶対に嫌だ。
悲しい想いは・・・したくない。
少し陰を見せる気持ち。
俺は小心者だね。
相変わらず俺に力を入れて抱きついてるドラミちゃん。
ドラミちゃん？
この先ずっと、俺と一緒にいようね。
もう一度まわした腕に力を込めてしばらくドラミちゃんの温もりに酔いしれる。
．
酔い・・・しれるんだけど・・・
何かドラミちゃんが重くなった気がした。
「ドラミちゃん？」
呼んでみるけど反応が無い。
・・・寝てるよ。
俺を抱きしめたまま、寝息を立ててるドラミちゃん。
立ったまま眠るって。
器用にも程があるでしょ。
あなたね・・・
俺の夜の楽しみを返してくださいよ。
どうすんのよ、もう。
凄い気分盛上がってんのに。
仕方なく、抱き上げてベッドに運ぶ。
横たえると、
目を一瞬ギュっとして、
「二宮さん・・・」とドラミちゃんが甘い声で呟いた。
・・・だから。
そう言う事されると困るんだってば。
寝込みを襲ってしまいたい衝動をぐっと堪えて、立ち上がろうとすると、腕を掴まれてる事に気がついた。
ああもう。
もういいや。
どうにでもなれだわ。
そのままベッドに潜り込む。
ドラミちゃんを抱き寄せて、唇を重ねた。
「ん・・・ふう」
甘い声がドラミちゃんから漏れた。
首筋に顔を埋めて噛み付く様にキスをする。
「ん・・・」って少し顔を歪めたドラミちゃんだけど、
まだ寝息たててるよ。
どんだけ眠かったんだって話ですよ。
大きくため息をついた後、全く起きようとしないドラミちゃんのおでこに自分のおでこをくっつける。
「あなたね、明日起きたら覚悟しときなさいよ」
そう呟いてまた抱き寄せ、目を閉じた。
．
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作者名：むぅぽん
作成日時：2012年11月30日 15時
