手をつなぐ〜ニノside〜 ページ13
「はい、先に帰ってて」そう言って鍵を渡すと、
「はい・・・でも、もうちょっとだけいようかな。途中でいきなりいなくなったりしたら、彩美さんに悪いから。」
鍵を受け取って、服装を整えながら言うドラミちゃん。
あ〜・・・そっか。
まあ、そうだよね。
途中で帰ったら、呼んだ彩美ちゃんに迷惑かけちゃうもんね。
偉いな、ドラミちゃん。
ちゃんと考えてる。
まあ、ドラミちゃんの焼きもち焼く所見たくないわけでもないからな、俺も。
でも、きっと嫌な思いをする。
見ていて辛くなるかもしれない。
大丈夫かな？
もう一度、ドラミちゃんを抱き寄せる。
「あのさ、これから、たぶん、ドラミちゃんにはちょっと辛い事が起きるけど、我慢出来る？」
「・・・辛い事？」
不思議そうなドラミちゃん。
「そ、多分、嫌だなって思うかな。ってか、思ってくれなかったら逆に悲しいかも」
そう言って笑う俺をやっぱり不思議そうに見てる。
「もし、辛くて耐えられなくなったら、彩美ちゃんに言って、帰りな？」
「・・・」
何かを悟ったのか、無言になるドラミちゃん。
それから、すっと顔をあげて、
「はい、わかりました」
とニッコリ笑った。
．
．
隣の部屋に入るまで、手をしっかり握り合う。
ものすごい短い距離なんだけど、すごく愛おしく感じた。
うん、ドラミちゃんならちゃんと我慢してくれる。
頑張ろう、ドラミちゃん。
俺も、頑張るからさ。
扉の向こうから、「もう少しで来るから！！」って言う後藤さんの必死の声が聞こえる。
ドラミちゃんと顔を合わせて、少し微笑むと、一度握った手をぎゅっと握り直す。
それから、強く握っていた手を離して、扉を開けた。
スターな二人〜後藤side〜→←ドラミちゃんぽいね〜ニノside〜
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 627人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：むぅぽん
作成日時：2012年11月30日 15時
