見習い生活138 ページ5
「丸一日⁉」
思わず大声が出てしまい、慌てて口元を抑えた。
すかさず田噛さんに煩いと言われ、更に縮こまる。
でも、しょうがないよね……？
何時間ならまだわかるけど、一日って……。
「おかげで睡眠がしっかりとれた」
「…………」
続けざまに言う田噛さんに、少しだけ殺意が芽生えた。
ああ、なるほど。
田噛さんはいつも通り平常運転ということか。
「それは……ヨカッタデスネ」
「カタコトになってんじゃねぇ」
真顔で言う私に、田噛さんが眉間にしわを寄せながら返す。
……少し、変な期待をしてしまった様な気もするが、気のせいだろう。
「あ、そういえば此処は……？」
病室とみられる部屋をぐるりと見回しながら、田噛さんに聞いてみた。
こんな所、私は知らないのだが……。
「自分で考えろ」
「張っ倒しますよ」
人差し指で自分の頭をトントンと軽く叩く田噛さんに、睨みをきかせながら言う。
何だかこの睨みすら懐かしい感じがするのは、一日経っている所為だろうか。
「……？」
そんな時、コンコンと扉が叩かれ、自然と其方に視線をやった。
「失礼しますわ」
数秒も待たず扉は横にスライドされ、声の主が病室に入って来る。
何だこの人、滅茶滅茶背が高い……。
目を合わせた時の第一印象は、それだった。
ヒールを履いているが、それでもこの人は背が高い。
私とどれくらい差があるのだろうか……。
「お目覚めになられた様ですわね」
「……はい。貴方は」
視線を一つも逸らさないまま、静かな会話が進む。
「わたくしは水銀。リコリス総合病院の看護婦長をしていますわ」
「看護婦長……」
つまり此処はそのリコリス総合病院……。
一見、前にこの世へ行った時に遠目で見た病室と、確かに室内が似ていなくもないが……。
「……私の様な者を看護するということは……」
「ええ。お察しの通りですわね」
婦長さんがそう言うのなら間違いないのだろう。
私の様な、人間ならざる者を看護するこの病室は……普通ではない。
むしろ、私達のような者しか寄って来ない所……ということなのだろう。
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神無月(プロフ) - 田噛ー！かっこよすぎです！ (10月10日 18時) (
レス) @page45 id: cbb245cf81 (このIDを非表示/違反報告)
文章 野良(プロフ) - かふぇいんさん» キュンキュンして下さったのですか！？あ、ありがとうございます！更新頑張りますので、お暇があればまた見ていって下さい！コメントありがとうございました！！ (2017年11月8日 19時) (レス) id: 8bbe2f647f (このIDを非表示/違反報告)
かふぇいん(プロフ) - 一気読みしました！キュンキュンしすぎて心臓いくつあっても足りないですよ!!どうしてくれるんですか!?（精一杯の誉め言葉）更新待ってます(^_^) (2017年11月8日 17時) (レス) id: 85405eb198 (このIDを非表示/違反報告)
文章 野良(プロフ) - ねむねむさん» 面白いと言って頂けて光栄です！更新ペースを出来るだけ早く出来るよう努力しますので、どうぞこれからもよろしくお願い致します！ (2017年10月26日 1時) (レス) id: 8bbe2f647f (このIDを非表示/違反報告)
文章 野良(プロフ) - 恵方巻きさん» お返事が遅れてしまいすみません……！楽しみにして頂いて、本当に感謝しております……！これからも、どうぞよろしくお願い致します！ (2017年10月26日 1時) (レス) id: 8bbe2f647f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：文章野良 x他1人 | 作成日時：2017年2月24日 22時
