□情けない自分 ページ26
今すぐ向かう、その言葉通り
20分後にはAのお母さんがやってきた。
一緒に会議室みたいなところに入る
そこで聞かされたのは
想像よりも残酷な内容だった。
とりあえず明日一般病棟に移るけど
いつ意識が戻るか分からない
もしかしたらずっと戻らないかもしれない
そして記憶が抜け落ちてるかもしれない...
ということを伝えられた。
涙は一滴も出なかった
悲しい、より悔しいの気持ちが大きくて…
2人で会議室を出ると、訪れる沈黙
「ごめんっ、Aのお母さん...
俺、近くにいたのに守れなかったっ...」
母「蓮くん、ありがとう」
「っえ...俺、俺は...何にも出来なかったんですよ...?
守れたはずなのに、守れなかった...」
母「守れなかったとしても、近くにいてくれてありがとう。少なくともAにとっては心強かったはずよ」
「っ...」
母「ほんと、いつになったらAは蓮くんの事好きになるのかな...早く結ばれてほしいんだけど。...なんてね笑」
「え」
母「...私はAの服とか持ってくるから一旦帰るね。
...私が来るまでの間、Aの傍に居てあげてくれない?」
「もちろん、です...!」
母「じゃあ、また後で...」
去って行くAのお母さんをぼーっと見つめる
「Aのお母さんは...俺がAの事好きだって知ってたのかな」
そうだとしたら、悔しい。
なんでか分からないけど、悔しい気持ちになる
...1番自分がビックリしたこと、それは、
「Aのお母さん、泣いてなかったな...」
俺は泣きそうだったのに、Aのお母さんは泣く素振りすら見せなかった。
...強がりな所はAも同じだった
「...情けねえ」
そう呟いて、俺は
Aが入院している部屋へ向かった
.
ICUは重篤患者の方ばかりだから
面会時間は2時間まで、と告げられた。
2時間でも、ICUでは長い方らしい
規則正しい音が鳴り響く部屋に入る
入口に近い所でAは眠っていた
周りの方に迷惑にならないよう、静かにAに話しかける
「なあ...A...」
「Aは、俺の事...どう思ってんの?」
「俺は、さっきも言ったけど...好きだよ」
「誰と付き合っても何かが違うんだ。
やっぱり、俺にはAしかいないっ...」
「早く、目覚まして返事聞かせて...」
Aのお母さんが帰ってくるまで
俺はAに話し続けた...
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こようぃん(プロフ) - 絺紘さん» 初めまして!コメントありがとうございます(*^^*)それは良かったです…!!今後もお楽しみ下さいませ! (2020年5月29日 7時) (レス) id: a12b9a4002 (このIDを非表示/違反報告)
絺紘(プロフ) - こようぃんさんはじめまして、こういう作品は中々無かったので読めて嬉しいです!更新楽しみに待ってます!全員の落ちが読みたくなってしまいました(笑) (2020年5月28日 13時) (レス) id: 5c8c598c22 (このIDを非表示/違反報告)
momo(プロフ) - 全員分の落ちが見てみたいです! (2020年5月24日 7時) (レス) id: a0b82fa00b (このIDを非表示/違反報告)
こようぃん(プロフ) - momoさん» ありがとうございます!お楽しみ下さい〜!! (2020年5月23日 21時) (レス) id: a12b9a4002 (このIDを非表示/違反報告)
momo(プロフ) - 題名が気になって読んだら恋愛もので、はまりました!これからも頑張ってください!楽しみにしてます! (2020年5月23日 9時) (レス) id: a0b82fa00b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こようぃん | 作成日時:2020年5月9日 17時