【ハイキュー！！】誰よりも猫な黒尾さんの双子のお兄ちゃんは、烏野から転校してきたようです【男主】『ぱーと２！！』

黒「第６８話、俺ＳＩＤＥ」 ページ24

黒「なんで来なかったんだ？






研磨」




研「…ッ」



研磨と一緒に歩く帰り道



つい最近までは３人で歩いていたのに…



１人いないだけでこんなにも静かなものなのか？




黒「Aがあんなことになって、お前が違う用事を優先させるとは思えないけど」




研「…」



研磨は、Aのことが好き



それは前から知ってた



本人は最近気づいたみたいだけど…



そんな研磨が、あんな見え透いた嘘をつくはずがない



それにはきっと、何か理由があるはずなんだ



黒「本当はいったんだろ？Aのとこ





何があった？」




研「…ッ




初めて…見たんだっ……Aが泣いてるとこ




みんなとバレーやりたかった、って……




最初はなんのこと言ってるのか分かんなくて、頭は分かってないのに…急に体が震えだしたんだ




…それで…落ち着いてからこう一回考えてみたら…っ」




黒「もうAとバレーが出来ない



そう考え付いたんだ？」




研「でも…そんなのやだったから




そんなの……あるはずがないって思ったから…」




黒「分かった分かったっ…



もう言わなくていい








…だから泣くな」




研「…泣いて…なっ…」



透明な雫を頬にいっぱい流す研磨は、泣くまいと一生懸命涙を拭いた




黒「…あいつに会いに言ってやってくれ



あいつは、今にも折れそうなんだ…心が……」




研「…」




黒「あいつの傷癒せんの…俺だけじゃ無理だ、悔しいけど…



だから、研磨！








Aのこと…助けてやってくれっ…！！」




あいつの心はもうボロボロなんだ



大切だった仲間の信頼を、仲間のためを思って自ら絶ち、



大好きなバレーをやる腕を失いかけて…



そんなAに、俺はただ傍にいてやることしかできない



だからせめて…っ、あいつの傍にいてくれるやつが増えてくれたら…





研「当たり前…だよ……




Aは…俺の大事な人だもん」









A、お前は決して









１人じゃないからな＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

『第６９話』→←『第６７話』

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す