運命とゆう言葉があるならば

39 You side ページ40

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それから、私たちの秘密すぎるお付き合いがスタートした

ツアーの最中だってこともあって
多忙な彼となかなか会えずで
それでも毎日連絡はくれるし
何度かデートもした

今までは付き合ってなかったから
カウンターで並んでご飯を食べたりとか、外を並んで歩いたりしたこともあったけど
付き合うとなると、そうもいかず
デートは基本的に家で
何度かご飯をお外で食べたけど
現地集合、現地解散で
そしていつもお店の個室を私が先に出る
寂しくない、は嘘になるけど
でもむしろ特別扱いされてるみたいで嬉しいし
帰る時に何度も何度も
「気をつけてね。家ついたら連絡してね」
って言われて、愛を感じてる



「はぁー会いたい…」

今何してるかな？
なんの撮影かな？
3人一緒なのかな？
シゲはいいなぁ、私よりもいっぱい会えて…

会いたいって送っちゃおうかな…？
いやダメだ
忙しいもんね
困らせることはしたくない

せめてツアーが終わるまでは我慢しないと

だから
会いたいの代わりに、だいすきと送った

しばらくして読まれたメール
そして電話がかかってきた


「貴くん？どうしたの？」

ーー俺もだいすき

唐突に、とても優しい声でそう言われた

「えっ…」

ーー今、何してる？

「あっ、家にいるよ」
ドキ.ドキがおさまってくれない

ーー今から行っていい？会いたい

1時間くらいで着くと言った彼
切られた電話を見つめる
会いたいって、思ってくれてたんだ
嬉しい

そして、程なくして貴くんがやってきた

やや久しぶりの彼に緊張してしまう私を貴くんはそのまま玄関で抱きしめた

「わわっ」

外の匂いと貴くんの匂いがしてキュンとする

「会いたかった」

「私も…」

「寂しかった？」

「…そんな事ないよ」
私はそうやって嘘をついた
貴くんは少し体を離して抱きしめたまま私を上から見下ろす

「嘘ばっか」

「…嘘じゃないもん」
大好きな胸元に顔を埋めると、彼のチェーンのネックレスがひんやりした

「我慢させちゃってるのはわかってるけど…そーゆうの、ちゃんと言ってほしいな」

「でも、どうにもならないこと言われても貴くん困っちゃうでしょ？」

「…困らせてよ」

「私、けっこう我儘だよ？」

「我儘いっぱい言って」

貴くんの優しい声
全部お見通しだったみたいだ

「…寂しかった、会いたかった、声聞きたかった、もっと一緒にいたい、…だいすき…てもっと言ってほしい」

「だいすきだよ」

名前を呼ばれて顔を上げると
優しいキスが降ってきた


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