38 T.M side ページ39
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「好きなんです。増田さんが。だから私と…」
俺の目をまっすぐ見て言ったAちゃんの言葉を
慌てて止めた
まさか向こうから言われるとは思ってもいなかった
「Aちゃん。好きです。僕と付き合ってくれませんか?」
言うと、すごく驚いたAちゃん
目を見開いている
「え?!嘘!ほんとうですか?!」
「嘘なわけないでしょ」
そんな驚く?
けっこうわかりやすかったと思うけどな
「嬉しいです!」
本当に嬉しそうな彼女
しかし俺には言わなければいけないことがあった
「Aちゃん。Aちゃんはシゲの幼馴染だからよくわかってくれてると思うんだけど、俺と付き合ったら我慢させちゃう事とか、たぶん大変な事も嫌な想いをする事もたくさんあると思う。気使わせちゃう事ばっかだろうし、デートだって、家ばっかになっちゃうと思うし…色んなとこ全然連れてってあげれない。でも、俺はAちゃんが好きで一緒にいたい。Aちゃんはそれでも俺と…」
「もちろんです!!そんなの、なんてことないです!!いつだってヤバい時はこないだみたいにすぐファンに成りすましますし、外で名前なんて呼びませんし、手繋げなくたってデートできなくたって、家で会えるならすっごく嬉しいですから!そんなの我慢には入りません」
聞いていて、思わず涙が溢れそうになった
俺が好きになった人は
本当に素敵な人だ
「ありがとう」
「はい!」
花が咲いたように笑う彼女を見てると
心がじんわり暖かくなった
「あ、でも、何をしちゃいけなくて何に気を遣わなきゃなのか、わかってなかったりしたら遠慮しないですぐ言ってくださいね」
「わかった」
「じゃあ取り敢えず今日はマネージャーのフリしとけば良いですかね?」
「うち女の子のマネージャー使わないの」
「あ、じゃー記者さん?」
「カメラないけどね」
「えー?じゃあー」
一生懸命考えてる姿が可愛くて頬が緩む
「メイクさんとか、衣装さんとか?Aちゃんそんな雰囲気ある」
「増田さん、メイクさんとか衣装さんの女の人と2人でご飯とか行くんですか…?」
「いや行かないけど…なに?嫉妬ですか?」
からかうように言えば、Aちゃんは途端に慌て出した
「いやいや!そんな面倒くさい事言わないですよ?!」
「嫉妬されるの嬉しいよ?」
「じゃあ、そゆ事で良いですよ?」
「なんだそれ」
目の前で楽しそうに笑うAちゃんを見て
付き合えたんだなとしみじみ思い
俺は幸せを噛み締めた
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めい(プロフ) - カレンさん» 更新遅くてすみません、、応援ありがとうございます(^^) (2018年11月29日 7時) (レス) id: 0660b4dc66 (このIDを非表示/違反報告)
カレン(プロフ) - 応援してます! (2018年11月28日 11時) (レス) id: c181c25be4 (このIDを非表示/違反報告)
めい(プロフ) - 祐雨貴さん» わーっ!ありがとうございますっ!!頑張りますので、どうぞよろしくお願いします(^^)!! (2018年11月28日 9時) (レス) id: 0660b4dc66 (このIDを非表示/違反報告)
祐雨貴(プロフ) - めいさんの作品、大好きです!新作が出るとわくわくします(笑)これからも頑張ってください(´` (2018年11月25日 12時) (レス) id: 7b949b540b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:めい | 作成日時:2018年11月25日 10時