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You side


目の前に増田さんがいて
私を見つめるその瞳から目がそらせなくて

そんな私の頭に彼の大きな手がポンと置かれた
「あんま飲みすぎんなよ」
またふわりと笑って
そして増田さんは席を移動してしまった

その一連の行動に私の頭は追いつけず
席を移って彼の笑い声が聞こえてくるまでそのままぼんやり空中を眺めていた

…頭撫でられた…

わわわっ頭撫でられたっ
一気に顔が熱くなる

ふっと目線を上げると
ニヤついて何か言いたげな顔の小山さんと目が合った

「な、なんですかっ」

「いーや?なんでも?」

何でもないって顔してない
絶対にからかわれてる





S.K side


打ち上げ会場についてすぐ
小山にAを取られて、なにやらコソコソ話し始めたのを見て
俺はけっこう仲良いスタッフさんのとこに行った

しばらくしてまっすーが来て
何か気の利かせた小山が奴をAの隣に座らせた
俺はスタッフさんと今日のステージの感想とか改善点なんかをちょこちょこ話しながら
Aとまっすーを見る

しかしまっすーはAに背を向けていて
何やってんだよって少し腹が立った

俺がどんなに欲しくても手に入らないその子の心を独り占めにしてるくせに…
俺からAを奪うなら、冷たい態度を取らないでやってほしい

…まっすーって、Aのことどう思ってんだろ?
てっきり今までの行動で好きなんだと確信してたけど
実際ははっきり聞いたわけではないし
奴は女も男も分け隔てなくって感じだしな…

いやでも、Aへの態度や触れ方が
やはり好きだと言っている

だったらもう早くくっついてしまえばいいのに
じゃないと俺の諦めがついてくれない

そう思っているうちに増田さんの手がAの頭をポンポンと撫でた

あ、ほら
やっぱ好きじゃん

それなのにそのまま席を立って
違うとこに移ってしまった

なんだよこいつら
早く付き合えよ

あーもどかしい
なんかイライラしてきた


まっすーがトイレに立ったタイミングで俺もそれを追いかけた

連れションなんて高校生かなと思いながら
先に用を足してたまっすーの隣を一個開けて俺も並ぶ

まどろっこしいのは嫌いだからそのまま言おうと決めていた

「まっすーってAの事好きなんでしょ?」

わかりやすく、俺をパッと見た
俺はそっちを見てないからどんな顔してるかはわからない

しかし
「あー…いや、人の彼女に手出すつもりはないけど」
返ってきた言葉は予想外のものだった

「はぁ?」
何言ってんだこの人

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めい(プロフ) - カレンさん» 更新遅くてすみません、、応援ありがとうございます(^^) (2018年11月29日 7時) (レス) id: 0660b4dc66 (このIDを非表示/違反報告)
カレン(プロフ) - 応援してます! (2018年11月28日 11時) (レス) id: c181c25be4 (このIDを非表示/違反報告)
めい(プロフ) - 祐雨貴さん» わーっ!ありがとうございますっ!!頑張りますので、どうぞよろしくお願いします(^^)!! (2018年11月28日 9時) (レス) id: 0660b4dc66 (このIDを非表示/違反報告)
祐雨貴(プロフ) - めいさんの作品、大好きです!新作が出るとわくわくします(笑)これからも頑張ってください(´` (2018年11月25日 12時) (レス) id: 7b949b540b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:めい | 作成日時:2018年11月25日 10時

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