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23 You side ページ24



ふわりと目を開けた増田さんの目が私を見た
起き抜けでトロンとして

「おはよ」
寝起きの少し掠れた声が私の胸をキュンとさせる
そう言って私に伸びてきた手
頭を撫でられる

「お、おはようございます…」

私の頭を撫でたその手に少し力が入った気がして
クイっと増田さんが顎をあげ、唇を少し開けたのを見て
キスをされると感じた

私は彼に覆いかぶさる形となって
もう少しで唇が合わさる
そう思った時
すぐそこにあった携帯が鳴った

その音で2人ビクッとして
その甘い雰囲気が壊された

鳴ったのは彼の携帯で

「ごめん」
照れたような顔で苦笑した増田さんはその携帯を手に取った

電話に出たのを見て
私はふとハンガーにかけられた自分の服を発見した

その並びに自分のブラジャーも発見して思わず「あっ」と声を発した

その声を彼の電話の相手にも聞かれたようで
増田さんがそれを誤魔化し笑いながら私にジェスチャーでシーッとゆうポーズをした

…誰だろう?
微かに聞こえる声は男の人だけど…


電話を切った増田さん
「ごめん、服勝手に洗濯しちゃった。あんま触ってないから安心して、ごめんね」

「触っ、え?」

「あっいや、その、下着の話ね?」
そう言って耳を真っ赤にしてまた誤魔化すように笑った
下着か…ビックリした…
ちょっと体に触られたのかと思っちゃった
触るなら起きてる時にしてほしい
それなら私は…

「ご迷惑をかけたみたいですみません!下着まで、洗ってくださって…あの、服まで…貸してもらっちゃって」

「いや…うん、全然大丈夫」

「あ!そうだ、私お仕事なんでした!」
言いながら立ち上がりかけてある服に触るとまだしめっていた

「あー、ごめん乾いてないよね。俺の服貸すから着て帰って」

増田さんの服…
「良いんですか?!」

彼のご好意で貸してくれた服に着替えた私
すっごい良い匂いする…
いつも感じる増田さんの匂い
これは柔軟剤なのか、それとも香水なのか、彼の体臭なのか…
アイドルが良い匂いするって本当なんだなぁとしみじみ思う


「ありがとうございます!」

深々と頭を下げて
送ると最後まで言って鍵を持って靴を履くところまで行った彼を制して
名残惜しいけど、増田さんの家を出た



服を返す約束のために交換させてもらった増田さんの連絡先が私の携帯に入ったのを見て
頬が綻ぶ

えへへ交換しちゃった

スキップしてしまいそうな衝動を抑えて
それでも居た堪れず小走りで家に帰った



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めい(プロフ) - カレンさん» 更新遅くてすみません、、応援ありがとうございます(^^) (2018年11月29日 7時) (レス) id: 0660b4dc66 (このIDを非表示/違反報告)
カレン(プロフ) - 応援してます! (2018年11月28日 11時) (レス) id: c181c25be4 (このIDを非表示/違反報告)
めい(プロフ) - 祐雨貴さん» わーっ!ありがとうございますっ!!頑張りますので、どうぞよろしくお願いします(^^)!! (2018年11月28日 9時) (レス) id: 0660b4dc66 (このIDを非表示/違反報告)
祐雨貴(プロフ) - めいさんの作品、大好きです!新作が出るとわくわくします(笑)これからも頑張ってください(´` (2018年11月25日 12時) (レス) id: 7b949b540b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:めい | 作成日時:2018年11月25日 10時

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