19 T.M side ページ20
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俺はもうすぐ始まるツアーに向けて
いつも担当してくれている衣装さんと打ち合わせをしていた
ふと時計を見ると今日は案外そんなに遅い時間になっていなくて
久しぶりに軽く飲んで帰ろうか、なんて考えた
最近はツアーの準備や普段の仕事が絶えず入っていて忙しいから
飲みにもあまり行けてない
どこにしようかなー
焼き鳥…いや…鍋?んー…
そんな事を考えたからか俺の腹の虫が大きい声で鳴いた
その声で衣装さんがパッと俺を見て
俺と目が合った
「お腹すきましたねー今日はここら辺で終わりにしましょうか」
そう言った
「あはは、恥ずかし」
「一旦仮止めして次回見せたいので、お願いします」
「お願いします!」
そこからまた少し打ち合わせて、俺はやっと仕事を終え外に出た
わりとよく行く居酒屋に入ると
今日に限ってカウンターしか空いてなくて
仕方なくそこに座った
空いてたカウンターは1番端で
少しゆったり席が離してあるからそこまで居心地は悪くない
席に座りとりあえずビールを頼んだ時
自分の隣に座っていた女性と目が合った
「Aさん…?」
「あっえっ…え?!」
Aさんは俺に気がつき目が丸くなった
こんなとこで会えるなんて嬉しい
ここのとこ忙しくて、全然店にも行けてなかったし会えてなかったから
「お一人ですか?」
「そうです!ます…ぁー、お一人ですか?」
俺の名前を呼ぶのを躊躇したAさんは
ジェスチャーで俺を呼んだ
相変わらず可愛い
「1人です、今日早く終わったんで」
「私もです!」
Aさんは嬉しそうに笑った
そこから俺たちは
ポツリポツリ話しながら時を過ごした
俺は嬉しくて嬉しくて
目の前のAさんが可愛いくて
一緒に飲んだことで一気に距離が縮まった気がした
あれ?でも今日はシゲんとこも早めに終わってなかったっけ?
一緒じゃないんだ…?
その疑問を俺はすぐ口にした
「そーいえば今日シゲと一緒にいないんだね」
「え?シゲ?そんないつもいないですよ」
笑いながら言われ、結構サバサバなんだなと思った
「付き合ってどのくらいなの?」
その質問に、Aちゃんはキョトンとして俺を見た
「私誰とも付き合ってないですよー」
Aちゃんのその言葉に俺は思い切り振り返る
「え?!付き合ってない?!は?」
「え?!なんでそんな驚くんですか?!」
「あー…いや…」
そうか、付き合ってない…
シゲは彼氏じゃなかったのか
俺の心臓は高鳴って騒がしくなっていた
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めい(プロフ) - カレンさん» 更新遅くてすみません、、応援ありがとうございます(^^) (2018年11月29日 7時) (レス) id: 0660b4dc66 (このIDを非表示/違反報告)
カレン(プロフ) - 応援してます! (2018年11月28日 11時) (レス) id: c181c25be4 (このIDを非表示/違反報告)
めい(プロフ) - 祐雨貴さん» わーっ!ありがとうございますっ!!頑張りますので、どうぞよろしくお願いします(^^)!! (2018年11月28日 9時) (レス) id: 0660b4dc66 (このIDを非表示/違反報告)
祐雨貴(プロフ) - めいさんの作品、大好きです!新作が出るとわくわくします(笑)これからも頑張ってください(´` (2018年11月25日 12時) (レス) id: 7b949b540b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:めい | 作成日時:2018年11月25日 10時