14 T.M side ページ14
、
「「ありがとうございましたー!」」
沢山のスタッフさんに挨拶されながらスタジオを出た
、
俺はあの後、ファンの子に見つかってしまい
その流れに沿ってAさんもファンのフリをして
「会えて嬉しかったですー!」
とか気を遣って適当な事を言いながら去って行って
しかしそうこうしてるうちに
少し囲まれてしまい
カフェどころではなくなってしまった
そして結局、スタジオの廊下にある自販機の珈琲を買って帰った
そんな俺を見てシゲは
「あれ?缶?」
って言ったけど、俺の頭の中は
もうさっき触れたAさんの頬の感触でいっぱいで
そのシゲの言葉は空中に消えた
、
スタジオを出た俺は、シゲの一言に思い切り振り返った
「そー言えばAが珈琲持ってきたって言ってたけど」
「え?!」
「…なに?」
「あ、いや…シゲに?」
自分に持ってきた事をわざわざ俺に報告したんだとしたら
こいつは本当に性格が悪いと思う
だけど、そう言った事ではなく
楽屋に戻ると
ホットコーヒー
アイスコーヒー
カフェラテ
ハニーラテ
キャラメルラテ
の5種類の珈琲が置いてあった
「なんかAが、…増田さんにって」
「は?俺に?5個?」
「いや何が好きかわからんかったらしい。後はみんなで分けてって」
あーなるほど
俺は迷わずアイスコーヒーを手に取った
Aさんがカフェに行けなかった俺のために珈琲を持ってきてくれたんだ…
え、優し過ぎない?
彼氏そこにいるのに、俺にこんな優しくしていいの?
それとも…
「Aさんにありがとって言っといて」
「うん」
「それか、…連絡先くれたら俺から言うけど」
シゲのことは見ずに何でもない感じで言った
しかしシゲの返答も何でもない感じでかえってきた
「んー…いや、全然俺から言っとくから大丈夫」
…ですよね
シゲの表情はわからない
けど、大丈夫じゃねーのよ
まぁ他の男に彼女の連絡先わたすと思ってないけど…
やっぱそーだよね
もしかしたらとか思った自分が浅はかすぎる
朝のうちに届けてくれたであろうアイスコーヒー
上の方に溶けた氷から出た水が層になっている
なんだかもう
それだけで愛おしいと思う自分に笑えてきて
小山が甘いカフェラテに食いついて喜んでるのを尻目に
俺は次の仕事に向かった
、
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めい(プロフ) - カレンさん» 更新遅くてすみません、、応援ありがとうございます(^^) (2018年11月29日 7時) (レス) id: 0660b4dc66 (このIDを非表示/違反報告)
カレン(プロフ) - 応援してます! (2018年11月28日 11時) (レス) id: c181c25be4 (このIDを非表示/違反報告)
めい(プロフ) - 祐雨貴さん» わーっ!ありがとうございますっ!!頑張りますので、どうぞよろしくお願いします(^^)!! (2018年11月28日 9時) (レス) id: 0660b4dc66 (このIDを非表示/違反報告)
祐雨貴(プロフ) - めいさんの作品、大好きです!新作が出るとわくわくします(笑)これからも頑張ってください(´` (2018年11月25日 12時) (レス) id: 7b949b540b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:めい | 作成日時:2018年11月25日 10時