空はどこまでも青くて

第30話 ページ30

K.K side








テレビ局の大きな窓の手すりに肘をついて

外をぼんやり眺める


なんとなく買ってみた

甘い系の珈琲のストローから

珈琲は吸われているのかどうなのか

ストローを加えたまま

珈琲をクルクル回す



「んー、釈然としないっ」

あれからまっすーの様子は悪化している

たぶん、いや、絶対に

みんなも気づいてる

楽屋での接し方でわかる



手越でさえ

気を使ってか、あまり騒がなくなった

うん、撮影以外は、、だけど



「ほんと、プロよ、あなた達は、、、」


ーー俺は心もう折れそうだよ？

まっすーはどんだけのもの抱え込んでんのか、、





ながーいため息が出た

その時携帯が短くなった気がして、手に取った



届いていたのは、シゲからのLINEで

「しげちゃーーん、もーどーしたらいいーんだよーぉ」

そう甘えたな事を言いながら見てみると

グループへの招待だった



ん？3人だけの、、グループ、、

迷わず参加する




あれ、手越さん暇なの？って速さで

もう参加していて


「お疲れ！」
と返ってきていた

続いて「みんなお疲れ！元気ー？」

当たり障りない事を自分も書き込む



間髪入れずに返ってきたシゲからの言葉は

あまりにも衝撃的すぎて

思わず飲んでいた珈琲を吹き出しそうになってしまう

あわわわっ、、、って、えっ



「気になってまっすーの後つけたら、迎えに来た車に乗って、一軒家に入って行くのを見た
一緒に乗ってたの、若い方の俺らのマネージャーだった
どうする事も出来なかったから一旦戻って来たんだけど
どう思う？」



まさか、まじか、これは





あからさまな、黒でしょ、、、



「黒だと思う、俺は、なんとなくだけど」

「俺もそう思う、今すぐ助けに行こう」

手越も続いたけど、
いやいや待て待て！

気持ちはわかるけど！

確信がないな、、



「今も何してんのか怒りしか湧いてこないし、あんまり時間かけてらんないけど、でもやっぱりまっすーからの助けてを聞きたいよ、俺」


シゲからのLINEで俺たちの意思は決まった









そうだ、まっすーからの "助けて"

それがないと俺たちは動けない


今すぐ乗り込んで

抱きしめたいけど、、

でも、もし早まって違っていたら、、？

確信がないまま行って、逃げられるのもダメだ




冷静に、、冷静に、いかないと




そう思いながら

武者震いなのか、震える自分の拳を見て

乾いた笑いを零した





「もう少し、待っててね、まっすー」









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