空はどこまでも青くて

第28話 ページ28

S.K side









それからまっすーは

元気になるどころか

更に痩せていって

楽屋にいても喋ることはあまりなくなった



でもやはりプロだから、
撮影や取材、ラジオ、様々な仕事を

きちんといつもどおりこなして行く

だからこそ心配なんだけど、、




カメラを向けられている時だけの笑顔

前の、元気な食いしん坊なまっすーは

幻だったのか

遠い昔に感じる







本当にストーカーは静まったのか？

気になって頻繁に
まっすーの分のファンレターを確認している

だけど
例の虹色の手紙は入っていなくて



だったらやっぱり家にだけ
今も届いているんだろうか、、？


一度は頼ってくれたのに

何故また突き放したのか


その理由がわからなくて

でもその理由が知りたくて





俺は、まっすーの後をつける事にした









誰にも言わなかった

何か危ないと思ったら連絡しよう


そう決めて

1人で決行する








最近はずっと車で来ていたから、

そのまま、まっすーが乗った移動車の後を追う





まっすーを乗せた車は

普通に家の近くに泊まり、まっすーを下ろし

去って行く



まっすーは、

両手をポッケに突っ込んで

背中を丸めて

足早に自身のマンションに消えた





普通、、だな



しばらくそのまま止まっていると

ほどなくして、まっすーがまた出て来た




、、お？なんだ、どっか出かけるのか




バレないようにシートに体を沈めて

静かに見守る






そしたら、少し前からマンションのお客様用の駐車スペースに泊まっていた

黒い車に

乗り込むまっすーを確認した




そのまま走り去る黒い車









、、、はっ？えっ？
誰、？
友達、、とか、だよな？普通に








嫌な予感がして

唾を飲み込んで、喉仏がゴクリと音がする



汗ばむ手を合わせてから

ゆっくり、だけど素早く

黒い車の後を追った









、

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