まだ名前の無い感情 ページ24
小島side
Aさんと別れた後、バーに入店してから20分もしないうちにスマホが震えた。
一応トイレ前に場所を移しAさんの帰宅報告を受けてから席に戻ると、末規が声を揃えて「早っ」って言うもんやから笑いそうに。
「仕事の話蹴ってきたとかじゃないから大丈夫」
「でもあんな短時間で済むんやったらメールとかでも良かったのに、電話したってことはなんかあったんちゃうの？」
「まあメールでもええけど、俺が電話しろって言うたから…」
1件目の曲がり角を曲がったところで待たせてはいたが、戻った目的がAさんの連絡先を知る為ということも、結果的に連絡先を交換したことも、この2人には伝えてはいなかった。
自分から女性に連絡先を聞くのはアイドルとして良くないってことくらい分かってるし、一緒にデビューしたい大事なメンバーにはそう簡単に話せない、そう思っとったのに。
「Aさんや、絶対」
「あ、やっぱり？」
敵わんなー、この2人には。お見通しやった。
「バレてたんや」
「店に忘れ物したってのも嘘やろ？絶対Aさんのとこ行くやんって2人で話してたんよ」
「…なんか、ほっとけなくて」
「初めてやな、小島からこんな話聞くの」
こんな話ってなに……あ、2人の表情からして、多分この2人の中では“俺はAさんが好き”ってことになってる。気がする。
「今日も似たような話しとったけど、Aさん過去に彼氏おったこと無いんやって」
「なんでまっさんがそんなこと知ってるん」
「んー、まあ、それは後でな。
もしかしたら、こじけんがAさんにたくさんの初めてを与えることになるかもしれんってことやんか。
こじけんがAさんに良いところを見せられれば、Aさんは他の子よりも1つ1つにときめいてくれて、こじけんのことが一層好きになるやろうし、その反面こじけんがなにかやらかしたら他の子より深くトラウマを植え付けられることになる。
こじけんも自分の立場があるし不安やろうけど、Aさんだってそれに負けへんくらい色々不安かもしれないんやで。男がそんな顔しとったら、女の子は他のとこ行っちゃうで」
まっさんの言葉に何も言い返せんのは、Aさんは他の女性とは何かが違う、と思う気持ちを自分自身で否定出来なかったから。
「まずは小島が自分の気持ちに正直にならな」
「色々、考えてみる。ありがとうな、2人とも」
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もやし(プロフ) - Sara_nさん» 返信遅くなりすみません。一通り確認してみたのですが、私の端末では最後まで名前変換が対応していたので改善が出来ず……申し訳ないです。過去の更新の仕方に何か問題があったのかと思います。ご指摘ありがとうございました。 (2022年11月27日 16時) (
レス) id: d1393d657d (このIDを非表示/違反報告)
Sara_n(プロフ) - 途中から名前変換が対応してません… (2022年11月19日 8時) (レス) @page28 id: 90a98b993e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もやし | 作成日時：2022年9月3日 2時
