「星が、綺麗ですね。」 ページ38
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萌の隣で、芸人としての夢を叶えたい。
小島さんの隣で、女性としての夢を叶えたい。
知り合って5年以上の萌と、知り合って1ヶ月の小島さん。こう考えると改めて、小島さんへの気持ちに素直にならん方がええんちゃうかなんてことを、また考えてしまいそうになる。
萌に比べたら知り合って間もないし、お互い知らんこともいっぱいあるし。そう考えると、好きになるのはまだ早い気がする。
だがしかし今までの事を思い返すと、私の“女性としての”悩みを膨らませたのも、「誰かの前で女の子になりたい」と願ってしまったのも、ぜーんぶ原因は小島さんにある。
自分の気持ちに正直になったら、どんな結末になろうと知らん世界に飛び込んでまうような気がして怖いけど、あなたに出会う前の日常にはもう戻れないみたい。
だから責任取ってや、小島さん。
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「明日朝早くから清掃のバイト入れてるんよ！だからもう今日は解散！」
という萌の一声で片付けは始まり、萌の家を出た頃には23時を過ぎていた。
正門さんと別れ小島さんと一緒に歩くが、やはり彼はアイドルということをまた意識するうちに自然と2歩くらい後ろを歩く形になってしまう。
それを保ったまま無言で5分くらい歩いた時のこと。
小島さんが急に歩くのを辞めたと思ったら、急に私の手を取って無理矢理、でもどこか優しく私を小島さんの隣へ引き寄せた。
しばらく隣を歩いていても、小島さんの左手はそのまま私の右手を包んだ状態から変わらない。
「手、嫌やったら、振りほどいてええよ」
「引くほど手汗かいてますけど、もし小島さんが嫌じゃないなら、このままにしててほしいです」
小島さんは口では何も言わなかった代わりに、さっきよりも更にギュッと私の手を掴んだ。
「ちょっと寄り道着いてきてくれへん？」と聞いた小島さんに「はい」とだけ返して、近くの公園に入ってベンチに腰掛けた。
「1週間前くらいに散歩してたら初めてここ見つけてん。なんか知らんけど、ここで空見んの好きなんよ」
「なんか、分かる気がします。今日はじめて来たけど、心做しか星が綺麗やなあって思います」
「わかるわかる」
ぶっちゃけ、ほんまに星が他のところで見るより綺麗かどうかなんて気持ちの問題。
その「わかるわかる」は適当な相槌なんやろうか。それとも、私の言いたかったことにちゃんと気付いた上での返しなのだろうか。
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もやし(プロフ) - Sara_nさん» 返信遅くなりすみません。一通り確認してみたのですが、私の端末では最後まで名前変換が対応していたので改善が出来ず……申し訳ないです。過去の更新の仕方に何か問題があったのかと思います。ご指摘ありがとうございました。 (2022年11月27日 16時) (
レス) id: d1393d657d (このIDを非表示/違反報告)
Sara_n(プロフ) - 途中から名前変換が対応してません… (2022年11月19日 8時) (レス) @page28 id: 90a98b993e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もやし | 作成日時：2022年9月3日 2時
