47丸山side ページ47
翌日の見舞い担当は僕で。
なんでこの日やねん。なんて思ってしまう
章ちゃんが昨日本心を話したことはメンバー全員気にかけとって
なんも分かってやれんかったって病室を出てからずっと話しとった
俺らってほんまにヤスの気持ち考えてなかったよなって裕ちんの言葉は耳を塞ぎたくなるほど当てはまた
だからこそ接し方がわからへん。
でもいつも通りでいいよね…
よし。入ろ
ドアノブに手を開けたところで章ちゃんの病室から話し声が聞こえて慌てて手を離す
しばらくかかるかな？
待合室で待っとこかな
歩きだそうとした瞬間にドアが開く音が聞こえる
振り返ってみたら…
「あっ、丸ちゃん？」
「おばさん…」
章ちゃんのお母さんやん
「お見舞い来てくれたの？」
「あっ、そうです」
章ちゃんのお母さんはほんまに章ちゃんと同じように優しい口調で。
どこか安心する
「そや、ここで話すのもあれやからちょっとカフェ行かへん？？私知ってるとこあんのやけど」
「あっ、いいですよ！」
このあと仕事ないしいいかっ！
章ちゃんの話聞きたいし。
そう思っておばさんに連れられカフェに行く
「いっつも来てくれてはるんやて？章大から聞いたんよ、仕事忙しいのにごめんね」
「全然！章ちゃんに会いに行くのは好きで行ってますから」
「ふふ、ありがとうね。章大も恵まれてるわ」
恵まれてるのは僕達の方や。
そう言いたいのにすぐに言葉が出てこんかった
「章大さ、最近よく取り乱すことあって…。丸ちゃんらに当たってなかったらええんやけど」
「えっ。あっ」
昨日だけじゃなかったんや…知らんかった
「不安やったんよ。末期ガンって言われてもまた再発するかもっていう恐怖に日々戦ってて。まあ再発してしもうたんやけど…前は常に物に当たったりしててね？今までそんな章大見たことなかったから私達もびっくりして…」
今ままで知らん章ちゃん。
あの時元気そうに見えた章ちゃんやったけどずっと恐怖と戦っとったなんて。
それを誰にも言わずにずっと章ちゃんは…
「え？丸ちゃん？」
「あっ。すいません…」
気がついたら涙が止まらんくて。
章ちゃんに会いたい。早く章ちゃんに。
「すいません！章ちゃんとこ行きます！！」
お金を机に置いて急いでカフェを出る
おばさんごめん！！
章ちゃんとこ行かな！
僕やっとわかったよ！！
僕が今やらなあかんこと！！
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作者名：minmi | 作成日時：2018年3月12日 0時
