1歩ずつ (ページ41)

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41村上side ページ41

松下さんに連れられて部屋に入る

「すいません、全員で来てたところを…」

「あっ、それは大丈夫なんですが話とは…」

「安田さんの腫瘍が消えましたよ。」

一瞬頭が真っ白になる

「え？」

「安田さんは非常に良く頑張られました。その成果で腫瘍が消えています」

横と顔を見合わせてやっと言われてることに理解する

「それってもう…」

「退院できますよ」

思わずガッツポーズする

ヤスほんまに頑張ったもんな。

横は目に涙を溜めて

「ほんまにありがとうございます！！」

って深々とお辞儀をしとった

俺も慌ててたってお辞儀をする

「ただ…ここからが重要なんですが」

と顔をしかめる松下さん

「完全になくなったという訳ではないことを分かっておいてください。もし再発してしまったらもう治る余地はありません。」

「完全になくなってないってどういうことですか」

「今安田さんの脳には腫瘍はありませんがそれでもまた再発してしまうこともあるんです。」

「再発せーへんこともあるんですよね？」

「その可能性もありますが末期ガンだとということを忘れないでください」

松下さん曰く末期ガンはほぼほぼの確率では治らへん。
でもそれをヤスは治した

やけど再発の可能性はものすごい高い

だからこそ今やれることをやっといた方がいいってことやった

とりあえず退院はできる

あいつら知ったら喜びよるで

「信ちゃん～はよ～今日ヤスめっちゃ元気やねん」

病室開けたら大倉がにこにこしてこっち見とった

ホンマにヤスは元気そうやけど頭は寂しなったな…(笑)

「何話してたんすか」

亮が俺のとこ来てぼそっと言う

そりゃ心配やもんな
悪い話やみんな思ってるはずや

「ヤス、退院してええて！！」

そう言うとみんな一瞬静まり返ったけどわぁーってライブ状態ぐらいテンション上がっとった

その後怒られたのは言うまでもないな(笑)