そう、仮面ヤイバーの魅力というのはまず圧倒的以下略 ページ5
あれから3日経った。
私の扱いはまさしく、おっかないヤツである。当事者は私を見る度に青ざめ立ち去っていくし、噂もあれこれ幼稚に広まり、今や私に話しかけてくるのは…
「神永さんも行こう!」
「「「仮面ヤイバー展!」」」
結果はどうあれメガネを取り返そうとしてくれた、少年探偵団一行くらいである。
本来果たそうとしていた目的と真逆の状況は、まさに皮肉もの。乾いた笑いが込み上げて仕方がない。そう、本当に仕方がない。
自業自得だ。
「あのなぁ、灰原が来れなくなったからって急すぎるだろ。無理に誘うもんじゃねぇよ」
「でも…せっかくチケットありますし…」
「転校初日からあんなんだったし、楽しいことしてぇと思って…」
「私、神永さんと仲良くなりたくて…」
「ったくオメェら……神永さん、無理しなくていいからな?」
「いや、行くよ。仮面ヤイバー好きだしね」
「……そっか。良かったな!オメェら」
わーいやったー!と喜びはねる3人を横目に、私は思考する。
彼らと親密になりそうなこと
灰原哀が体調不良で来ないこと
そして、江戸川コナンが警戒心丸出しなこと
全て自業自得である。
誰が好き好んで、なんでもやりたい放題の少年探偵に目をつけられたいというのだ。
さよなら、私のプライベート…万一のため、マイルームカラオケ大会は暫くお預けと行こうではないか。
ちなみに、仮面ヤイバー展については割愛させていただこう。
なーに、変わったことは起きていない。
仮面ヤイバーコスで仮面ヤイバー展に来ていた客がトイレで死体で発見され、江戸川コナンの何気ないサポートで犯人に犯行動機その他もろもろ大暴露大会が開催し、無事事件が解決したくらいだ。
ん、私は何をしていたか?
子供たちの監督である。灰原哀が私を警戒して来ない今、子供たちの制御の役割が回ってきているようだった。子供は苦手と言えど、灰原哀が来ないのは私のせいである。しっかり役目は果たしたさ!
「神永さん、仮面ヤイバー好きなんですね!」
「うん。仮面ヤイバーは特撮の最高峰だよ。アクションのクオリティには毎回脱帽してるし、ストーリーも魅力的で引き込まれる。何よりもう…かっこいい」
(え…まじで好きなの?)
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作者名:ユウ | 作成日時:2023年4月20日 23時