23話 ページ23
再び、黒いもやが現れたと思えば、その中から呪霊が一体出てきた。
周りを見ても、既に呪霊が多くいる。
はぁ、とため息をつけば周りの呪霊が向かってきた。
四級の雑魚だが、数が多ければ苦労はする。
「面倒だなぁ…」
首をコキ、と鳴らしながら術式を発動した。
一気に呪霊達と呪力を繋げる。
「�犹境瓠�
呪霊が怜に届くことはなく、間もなく弾け散った。
それを二、三度繰り返した頃だろうか。
一級と思われる呪霊が二体、向かってきた。
それに続いて特級も怜の方へ近づく。
なぜその呪霊が水色の髪の男を襲わないのか分からないが、気にしている暇はない。
さっさとこれらを片付けて相澤に加勢しなければ、相澤の身が危ない。
見ているだけでも致命傷になると分かる傷を負いながらも、水色の髪の男と戦っている。
二級ともなれば動きも速くなるもので、怜の攻撃を避ける。
さっさと、術式を使ってしまいたい気持ちに追われるが、まだ特級がいる。
ここで無駄遣いをするより、節約していた方が後々良いだろう。
「はぁ…一人はキツいかもな…」
怜は護身用として要から預かっていた短刀を取り出すと呪霊に向かう。
呪霊がなにやら火球のようなものを吐き出したが、速度は遅い。
それをかわして呪霊の体を二つに切断する。
もう一体、と振り返れば、目の端に緑谷たちがいるのが見えた。
今この状況は、命の危機になるのだろうか。
だとすれば、彼らにこの呪霊は見えているだろう。
まぁ、いいか。
と適当に考えを終わらせる。
もう一体の一級も特に苦労せずにバラバラにした。
特級なのだから、この位はできて当たり前か、と自己完結していれば、背後から感じる鋭い呪力。
「ｱ、ア、あぁ、イﾀだキｨ…マｧｽ」
「…さてと、特級様のお出ましか」
短刀をしまう。
ここからは、嫌でも死が伴ってくる。
特級が相手では、ふざけてもいられないだろう。
「先輩！」
聞きなれた声が耳に入ってきた。傑だろう。
だが、生憎今は特級と対峙している。
傑なら加勢しようとするだろう。
「傑！相澤さんの方へ！私は大丈夫だから」
「でも…！」
「速く！」
チラリと相澤の方を見れば、ボロボロになっいている。
立っているのもやっとだろう。
「…分かりました」
傑はしぶしぶといった感じで相澤の元へと向かった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 312人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
枝豆(プロフ) - てんぎつね。さん» 何それ、面白いですね笑笑好きです笑 (2021年8月17日 0時) (
レス) id: dc63b94e68 (このIDを非表示/違反報告)
てんぎつね。 - 私、四話で『い〜い 質問ですねぇ』って言っちゃいそう。 (2021年8月16日 23時) (レス) id: 04fcd4138c (このIDを非表示/違反報告)
枝豆(プロフ) - 中学生なルイさん» あぁぁ…嬉しいです！ありがとうございます！！ (2021年6月1日 0時) (レス) id: dc63b94e68 (このIDを非表示/違反報告)
中学生なルイ - おおっまじか…めっちゃ好きです笑体調等に気をつけて更新頑張って下さいね! (2021年5月31日 23時) (レス) id: 1ec5234607 (このIDを非表示/違反報告)
枝豆(プロフ) - プスメラウィッチさん» なるほど…。現段階で、五条オチです、とまでは断言できませんが、意識しながらお話を書けたらいいなと思います。その内オチアンケートを取ろうかと考えていますので、多少の変動はあるかと思いますが…^^; (2021年5月16日 22時) (レス) id: dc63b94e68 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：枝豆 | 作成日時：2021年5月16日 19時
