19話 ページ19
昼休みも終わり、5限目に入った。
恐らく今頃、傑もB組で自己紹介でもしているだろうか。
相澤が言っていた移動というのは、雄英の敷地内にある施設に向かうと言う事だった。
相澤、オールマイト、そしてもう一人のヒーローで授業をするらしい。
(正直、嫌な予感しかしないけど…)
ざわつく胸に手を当てて深呼吸をする。
(私が慌てても仕方ないだろう。ここは、冷静に…)
ゾロゾロと皆が教室を出て行く後に続く。
皆はコスチュームに着替えるらしく、怜と相澤は先にバスへと向かった。
少しの間待っていれば、生徒たちがゾロゾロとバスに乗り込む。
相澤が人数を確認した後、バスは目的地へと向かって走り出した。
怜はバスからの光景を面白そうに眺めていた。
高専の敷地もそこらの高校よりは広いが、雄英は規模が違う。
やはり、国立、それもヒーロー育成高校となると資金も違うのだろうか。
(呪術師もこのくらい有名になって、もっと立ち回りが楽になればいいのに)
世の目を気にしながら生きなければならないのは呪霊が見える者の宿命である。
間違えて人に見えざるものが見えるなどと言ってまえば、それだけで差別される。
はぁ、と息をついた。
ヒーローも呪術師もやってることは変わらないはずなのに。
まぁ、そんな事を考えていても意味はない。
席に座り、ガヤガヤと賑やかな生徒たちを横目で見る。
未来に夢見ている少年少女がいる。
彼らの輝いている顔を見ればその裏でも、まあいいか。と怜は口角を上げた。
「鼓月。もうすぐ着くぞ」
周りから見ればぼーっとしていたらしい。
相澤にそう声をかけられた。
「はい。今のところ、異常はなさそうですけど…」
「まぁ、確かに昨日の今日で何か起こることもないだろう。気を抜いていてくれて構わない」
「そうですね。ヒーローの訓練、気になるので楽しみです」
正面に見えてきた大きな施設。
天井はドーム型になっている。
「あそこですか？」
「そうだ。おい、お前ら。もう降りるから準備しとけ」
相澤が声をかけるだけで皆静かになる。
先程まで賑やかだった車内が一気にしんと静まり返ったことに笑いそうになるがなんとか抑えた。
バスから降りて、施設に入る。
外見からも分かっていたが、中はとても広かった。
怜たちが今いるのは少し高場になっているらしく、施設の隅々まで見渡すことができた。
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枝豆(プロフ) - てんぎつね。さん» 何それ、面白いですね笑笑好きです笑 (2021年8月17日 0時) (
レス) id: dc63b94e68 (このIDを非表示/違反報告)
てんぎつね。 - 私、四話で『い〜い 質問ですねぇ』って言っちゃいそう。 (2021年8月16日 23時) (レス) id: 04fcd4138c (このIDを非表示/違反報告)
枝豆(プロフ) - 中学生なルイさん» あぁぁ…嬉しいです！ありがとうございます！！ (2021年6月1日 0時) (レス) id: dc63b94e68 (このIDを非表示/違反報告)
中学生なルイ - おおっまじか…めっちゃ好きです笑体調等に気をつけて更新頑張って下さいね! (2021年5月31日 23時) (レス) id: 1ec5234607 (このIDを非表示/違反報告)
枝豆(プロフ) - プスメラウィッチさん» なるほど…。現段階で、五条オチです、とまでは断言できませんが、意識しながらお話を書けたらいいなと思います。その内オチアンケートを取ろうかと考えていますので、多少の変動はあるかと思いますが…^^; (2021年5月16日 22時) (レス) id: dc63b94e68 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：枝豆 | 作成日時：2021年5月16日 19時
