凪いだ心に (ページ27)

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足りなくなった素材の買い足しに行って、帰ってくると工房の方から凄い大きい物音が聞こえた。

…間違いなく発目ちゃんだ。

工房には発目ちゃんとパワーローダー先生位しか居なかったはずだし、
誰かが勝手に入って荒らしている、と言うことも雄英では考えにくい。

それに、寮制になってから宣言通り工房に入り浸ってるし。

怒られない程度に走って工房に向かう。

「…大丈夫…ですか？」

突き当たりを曲がって見えたのはモクモクと辺りに広がっている煙と、
それを呆然と見つめている二人の生徒。

…否、その煙の中の何かを見ている。

「けほけほ…煙い」

目に煙が滲みながらも近づく。

「おや？先輩！おかえりなさい！」

「あ、うん、ただいま。…いや、そんな事より…何があったの…？」

また先生に叱られるなと思いながらそう聞いた時、発目ちゃんの下に誰かいる事に気がついた。

「あぁ、それはですね…」

「ごめん…話を遮るんだけど、ちょっと待って…！？発目ちゃん、誰か下敷きになってるから…」

「ん？」

緑頭のモサモサしている人…あれ？
何処かで見たような…。

「あっ…えーっと…体育祭で半冷半熱の人と戦ってた人…！」

確か名前は…

「み、みどりやいずく…です」

みどりや…あぁ、緑谷さんか…。

…正直、あの戦いちゃんと見てなかったからよく覚えてないけど…。
ごめんなさい。

「えっと…み、緑谷さんは何か用事が…？」

緑谷さんの話を聞くと、コスチュームの改善に協力して欲しいとの事だった。

今の今まで興味を示さなかった発目ちゃんがギュルンと音のつきそうな勢いで振り返った。

「興味あります！」

その時、工房から誰かが出てきた。

ガシャコ、と音を立てて歩く人はサポート科には1人しか居ない。

パワーローダー先生だ。

や、やばい…発目ちゃん今度こそやばいんじゃ…

私が顔を青ざめながら話を聞いていると、

次工房を荒らしたら出禁発言。

そ、そんな事されたら私も工房に入りづらい…！

発目ちゃんが居るから堂々と居られるのに…。
いや、堂々とはしてないけれど…！

緑谷さん達を工房に入れて、買ってきた素材を発目ちゃんに渡した。

ーーー

矛盾点があったので修正しました。