凪いだ心に (ページ23)

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番外編　夏祭りページ23

「凪！！」

「！？ど、どうしたの…？」

私の部屋に突然入ってきた姉。

心なしか、ワクワクしている感じがする。

「今日の夕方から、夏祭りがあるんだって！！」

…前言撤回。これは確実にワクワクしている。

それから…姉が左手に持っている紙袋。
嫌な予感しかしない。

「それでね！浴衣見つけたから…一緒に行こう！」

やっぱり…。

「ぇっ…と…私より、その、他の人と言った方が…」

「凪とが良いの！…ねぇ駄目？」

ウルウルとした目で此方を覗き込んでくる姉に頭痛を覚えた。

姉はただでさえ美形で、浴衣なんて着たら…もっと綺麗になる。

そんな姉の横を私が歩けるはずがない。

…とは言え、姉の頼みも断れないし…！

「うぅ…ゎ、かった…」

浴衣を半強制的に着せられ髪もお洒落に纏められた。

「さ！行くよ～！！」

手を引かれて家を出る。

大変な日になりそうだな。