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一年生の林間合宿。
結論から言うと、最悪の終わり方をしたそうだ。
合宿先でも、また
生徒の中で重・軽傷者は11名で、行方不明者1人。無傷で済んだのはたったの13名。
たった今、テレビでは雄英の先生達が謝罪会見をしている。
今年に入ってから、
特に、一年生に対して。
1ーA組の相澤先生が、拐われた生徒は決して悪に染まらないと言い切った。
ヒーロー科は本当に凄いな。
生徒と教師。
短期間でもう、信頼を築いているのか。
…いや、でも相澤先生って去年1クラス丸々除籍にしてたな。
そう考えると、1ーAって実は将来有望だったりして。
…いや、ヒーロー科は基本的に皆将来有望か。
よし、サポート科もそんな感じになるように頑張ろう。
私が何かできる訳でもないけど…。
あと、根津校長ほんとに可愛いなぁ。
緊張すべき場なのにその緊張が解れる。
なんとも言えない気持ちになった所で、嫌な空気になった。
「…何かある」
そう呟くと、隣に座ってテレビに釘付けだった目を此方に向ける姉。
「…凪の予感はよく当たるよね…。それは、嫌なものなの？」
「…うん」
何か…何とも言えないが、もう直ぐ。
世界を変えてしまう様な事が、起きる。
そんな気がした。
できればこんな感当たって欲しくないけど…
…無事に日の目を見れるだろうか。
一抹の不安を抱え、もう一度テレビに目を移した。
でも、嫌な予感程当たるもの。
そして、日にちが変わった頃。
その日、神野区でNo.1ヒーローが、最後の戦いを終えた。
テレビには、弱ってしまったオールマイト。
そして、オールマイトに倒された敵の姿。
オールマイトは、敵を倒す代わりに、
力を失った。
いつもの笑顔はそこには無く、ただただ力の抜けた背
中が画面に映っていた。
『次は 君だ』
カメラに向かって背を向け、指差してそう放った。
弱々しい、でも芯の籠もった様な力強い声で。
一見、まだ見ぬ敵に対しての警告。
でも、私には、
また別の意味が隠されているんじゃないかと。
そう思ってしまって素直に讃える事ができなかった。
頬には、一雫の涙が伝った。
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作者名：枝豆 | 作成日時：2020年6月13日 0時
