凪いだ心に (ページ17)

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あの日から暫く経ち、期末テストのある時期。

「凪先輩！！私の案が採用されましたっ！！」

発目ちゃんが満面の笑みで詰め寄ってきた。

「そうなんだね。良かったね、一生懸命考えていたし」

あれやこれやと沢山の案を考えていた発目ちゃんの姿を思い出して、
それが報われたのかとほっこりした。

「…でも、私達も期末テストあるから発目ちゃんもちゃんと勉強しておかないとだよ」

「あぁ…忘れてました。まぁ、何とかなると思います！」

ヒーロー科みたいに実技テストとかは無いけど、筆記試験はある。

発目ちゃんはいつも開発三昧だから、心配になる。

勉強する時間はあるのかなって。

…あ、でも、逆に凄いできるかもしれない…。

私、成績抜かれたらどうしよう…。

顔を青ざめて、先輩として良い成績を取れるようにしっかり勉強しておこうと思った。

…そしてテスト当日。

(…うん…解けるけど…去年よりも難しくなってるな)

これ、本格的に発目ちゃん大丈夫かな…？

発目ちゃんの事が凄く心配になったが、彼女は結構運強いところとかあるから…ま、まぁ多分大丈夫だろう。

テストが終わって数日後。

私の結果はクラス内で一位。

良かった。
一応、姉の顔に泥を塗らないようにと、勉強面では頑張ってきたから。
運動では無理だから…。

点数の書かれたテスト用紙を鞄に入れて、帰路に着く。

姉が、「テスト返されたら一番に見せてねっ？」と何故か怖い顔して言ってきたから、今日はすぐに帰る。

…私何かしたっけ…。
ま、まさか…点数次第で怒られるんだろうか…
いや、でも姉はそんな事しないだろうし…

ビクビクしながら歩く。

こんな事考えてても埒が開かないし…
何か別の事…別の…

そう言えば、ヒーロー科は…

「…林間合宿」

何か、嫌な予感がするのは、気のせいだろうか。

…いや、気のせいであって欲しいな。

気を紛らわす為に考えた事でまた憂鬱になった事に自分自身で呆れてゆっくりとした足取りで家に帰った。

ーおまけー
「わぁ！流石凪！！ねぇ、どうやって勉強してるの？凄く点数たかいよね！」

「…ふ、普通に…予習復習を…」

「凪は努力家だもんね！私の誇りだ！！」

「っ……」

少しにやけてしまった凪でした。