Changmin Love me again ２ (ページ19)

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行く当てのない旅 side you ページ19

A「のんちゃん、今日はいっぱい電車乗るよ…？」

初めて有休を取って、のんちゃんと初めての旅…。

ー有休って何？どこか行くの？ー

ー…。ー

ーのんちゃんは？一緒に連れて行くのか？ー

ーお母ちゃんのとこでゆっくりしたいだけよ！私がどうしようといちいちﾁｬﾝﾐﾝに報告しなきゃなんないの？！ー

ーごめん…そんなつもりじゃ…。ー

ーもう…構わないで…ほっといてっ！ー

お母ちゃんのとこに行くなんて嘘…。
ほんとのこと言って邪魔されたくなかった…。
あそこから出たかった…。
ﾁｬﾝﾐﾝも吉田さんも大家さんも誰もいない場所に…。
どこでもいいの…。
のんちゃんと二人でいられるなら…。
いくつも駅を通り過ぎた。
たくさんいた車内の人も一人また一人と降りて行った。
ほとんどいなくなった車内。
乗っているのは私とのんちゃんと途中で乗り合わせ向かい座ってる男の人だけ…。
終点はもうすぐ…次降りようか、このまま終点まで行ってしまおうか迷っていた時だった。

「あの…」

向かいに座った男の人が声をかけてきた。

「旅行…ですか？」
A「え？ぁ…はい…。」
「どちらにお泊まりなんですか？」
A「え？」

泊まるとこなんて決めてなかった。
適当に降りて宿を探すつもりだった。
だけど見知らぬ人にそう話すのもためらって黙っていた…。

「あの…もし泊まるとこ決めてないなら、うちに来ませんか？」
A「は…？」
「あっ！誤解しないで下さいっ！うち旅館なんです！ほんとに！」

そう言って名刺を出した。

A「さくら旅館…支配人…？」
ｷｭﾋｮﾝ「ﾁｮｷｭﾋｮﾝといいます。支配人って言っても名ばかりで女将は母で板前は父がやってるちっちゃな旅館ですけど(笑)」
A「いいんですか？予約もしてないし、この子もいるんですけど…。」
ｷｭﾋｮﾝ「どうぞどうぞ！この先終点まで行っても泊まるとこもない田舎町ですから。次の駅で降りて直ぐですから！」
A「ありがとうございます。お世話になります…。」
ｷｭﾋｮﾝ「いいえ！営業成功！ﾗｯｷｰ！なんて(笑)」

この時は何も思わなかった…。
まさかこの出逢いが私の運命を大きく変える出逢いだったってことを…。