Changmin Love me again ２ (ページ10)

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逃げるように side you ページ10

A「…ついて来ないでよ。」
ﾁｬﾝﾐﾝ「家まで送るよ。」

自分勝手な怒りをぶつけて、そのまま帰ろうとした私についてくるﾁｬﾝﾐﾝ。

A「一人で帰れるからお店に戻って！先輩待ってる…！」
ﾁｬﾝﾐﾝ「心配だから家まで送るって！」
A「ﾁｬﾝﾐﾝが心配なのは私じゃなくてのんちゃんでしょ！」
ﾁｬﾝﾐﾝ「なんだよ、それ…いつ俺がそんなこと言った？！」
A「知らない…っ！」

怒りの矛先が変な方向へ飛んでいってﾁｬﾝﾐﾝの言葉を素直に受け止められなかった。
足が早くなる。
後ろも振り向かない。
前抱きののんちゃんを落っことさないように小走りに駅に向かった。

A「あぁ…もう…っ！」

駅に着いて切符を買おうと財布を出すけど
ｲﾗｲﾗして小銭が出せない。
焦れば焦るほど上手く掴めなくて、とうとう小銭をその場にぶちまけてしまった。
券売機の前で散らばった小銭を拾っていくうちに視界がぼやけてくる。
手が止まって動けずにいると屈んだせいで私の胸の中で苦しくなったのんちゃんも泣き出した。

ﾁｬﾝﾐﾝ「何やってんだよ…。」

顔をあげるとﾁｬﾝﾐﾝが立っていた。
のんちゃんが落ちないように正面から抱えるように私の体を掴んで立たせると、いつの間に拾ったのか小銭を黙って私の財布に入れ、切符を持たせてくれた。

ﾁｬﾝﾐﾝ「これでも、何があったか話してくれないの？」

困ったような心配するような顔で私を見る。

ﾁｬﾝﾐﾝ「ｱﾊﾟｰﾄでゆっくり聞くよ…。」

そう言って一緒に改札へ向かおうとした時だった。

吉田「ﾁｬﾝﾐﾝさん！」

改札の向こうから吉田さんが出てきた。

ﾁｬﾝﾐﾝ「吉田さん…？！どうして君がここに…？」
吉田「ﾁｬﾝﾐﾝさんこそどうして…ぁ、ﾁｰﾌもいたんですね。もしかしてこの辺に住んでんですか？」
A「え…？私は…実家が近くにあるから…。」
吉田「へえ、それじゃ気をつけて。早く帰らないとお子さんかわいそうですよ？ね？ﾁｬﾝﾐﾝさん。」
ﾁｬﾝﾐﾝ「そうだね。だから俺が…っ！」

吉田さんの腕がﾁｬﾝﾐﾝの腕に絡まった。

ﾁｬﾝﾐﾝ「吉田さん…！ちょっと離して…っ！」
吉田「この辺変な人がいて一人で歩くの怖いんです…家まで送って下さい…。」
ﾁｬﾝﾐﾝ「でも…」

更にｷﾞｭｯと絡めた腕に力が入る。

A「…ｼﾑさん、ちゃんと家まで送ってあげて…。」

たまらず逃げるように改札の中へ駆け込んだ。