lonely - ひとりじゃないからね (ページ41)

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side*有岡

涼介「…んぅ、」

有岡「一緒に頑張ろうな」

ついに来た手術の日

点滴や諸々の管たちも負担をかけない様にと麻酔が回ってから行う予定らしく、後は眠るだけの状況に

先生達が何度も話し合いをした結果、俺は目が覚めた時に1番に居てやれるようにしてくれたみたい。

有岡「準備整ったらにしようか、ね。」

涼介「……ん、ぐすっ…泣」

そりゃ初めての場所に来て初めて見る機械に囲まれ、今まさに寝かされようとしてるんだもん。

怖くて堪らなくなるのも当然のこと

唇がぷるぷると震え、ぎゅっと抱きつく力が強くなったかと思えば1粒ずつ涙を零した。

高木「抱っこする？」

涼介「…ん、っ」

高木「震えてんじゃん。深呼吸しな？」

ふぅ…ふぅ… なんて、先生の呼吸に着いていくと慌てんぼだった息遣いが段々とゆっくりになって。

高木「頑張れる？」

涼介「…ん」

高木「よし、じゃあ有岡くんともくもく吸って」

膝の上に戻ってきた涼介の口元にマスクを宛てれば、ほんの一瞬でふわっと無くした意識。

ちゃんと支えててよかった、…脱力するの早かったな。

有岡「お願いします」

この時だけ、何だか親のような気分になった気がした。

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高木「終わったよ」

有岡「…え、あっ……」

待機室でうとうとしている間にいつの間にか眠っていたみたいで、肩を揺すり起こしてくれたのは高木先生

…無事に終わったんだ、と思うとがちがちに固まっていた身体から徐々に力が抜けて行った。

高木「泣くかな」

有岡「どうですかね…」

パニックにならないように起こしてあげて、なんて言われベッド柵に手を伸ばすとこの数時間で頑張った証が幾つも目に取れた。

有岡「涼介〜、終わったって。分かる？」

高木「おはよう。よく頑張ったな」

まだぼんやりしている内に呼吸が自分で出来ていることを確認してから管を抜いてもらい、

はっきりはしないものの目を開けてくれた事だけで感動し、伊野ちゃんや裕翔も駆けつけた。

伊野尾「お疲れ様。」

中島「よかった…、安心した。」

まだ術後の副作用に要注意ではあるけど、ホッと胸を撫で下ろしたのは勿論俺だけじゃないみたい。