lonely - ひとりじゃないからね (ページ20)

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高木「、って言われた。」

有岡「そっか。…」

面談から数時間後。

2人の仕事終わりに合わせて話をすると、今日は一先ず伊野尾くんの顔を見よう、という結論に。

高木「本人に聞いてからにはするけど、やっぱり休息の時間をあげようかな。」

有岡「その方が良いと思う。俺も裕翔も、シフト被らないようにすればそばに居てあげられるし」

頼もしい背中に感謝をし、彼の部屋に行くときょとん…とした顔で迎えてくれた。

伊野尾「…ん、？…どうしたの」

高木「いや別に。」

伊野尾「ごめん、早めに寝たいから…」

高木「まだ夕方なんだけど、笑」

通院の後直帰した事は分かっていたけど、結局朝から会えていなかったのもあって来たのも本当。

当の本人はあまり乗り気じゃなさそうだけど…

有岡「俺伊野ちゃんのとーなりっ！」

中島「あっ、ずるい俺も！」

伊野尾「ふふ、取り合いすんなって」

有岡「先生は地べたですね」

高木「なんでだよ。笑」

ソファに座る伊野尾くんの両隣を取られ、俺はその前に腰を下ろすと不思議そうにこちらを見る。

数日前より濃くなった隈と、いつもよりトロンとした目がより一層儚さを纏っていた。

高木「医者からの助言じゃなくて、1人の友達からの提案として聞いて。良いね？」

伊野尾「？…うん、」

高木「少しだけ仕事休もうか」

ド直球だなとは思った、けど。

ぺらぺら文字を羅列しても伝えたい事が伝わらない気がしたから。

高木「新しく一歩踏み出したのは確かに大きな成長だったよ。だけど、それ以上の負担が掛かってると思うんだ」

俺の目を見てくれていた視線は下に降り、やがて色を無くすように1点見つめ。

ただ、自分の言葉がちゃんと心配として彼の心に届いているのかは読み取れなかった。

高木「辛いなら辛いで良いんだよ」

我慢することだってない。

主治医にまで相談出来なくなるほど悩みを貯める必要も無い。

ただただ頼って欲しい、それだけ