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くすくすと可笑しそうに笑うひかる。
まだ喋り方がぺたぺたしてるけど、今なら動けそうだから着替えてしまおう。
「ひかる、着替えよっか」
「うん」
「よしよし、よっこらせ」
「じじいだ」
「俺がじじいならひかるもだからね」
のろのろ立ち上がるひかるに続いて立ち上がり、さっさと着替える。
いつもの収録スタイルになったひかるは、俺を座らせると今度は横にぴったりとくっついて座った。
「いのちゃんあした休み?」
「俺はお休み〜、だから今日は泊まってよ」
「さみしいの?」
「うん、俺も寂しいの」
「あはは、じゃあ泊まる」
俺の肩に頭を乗せて喋るひかるは、だいぶ回復した様子。
これならもういつ呼ばれても大丈夫だろう。
ピコン
「お、」
大ちゃんからの連絡。グッドタイミングだ。
「ひかる、行こ」
「うん」
「後でちゃんと大ちゃんにありがとうって言おうね」
「うん」
ひかるの手を引いて楽屋ドアを開ける。
そろり、と廊下を覗くと丁度みんなが通り過ぎたところだったから、何事もなかったようにしれっとそこに加わる。
ひかるの今の状態は多分、この収録の間しかもたないだろうから、ひかるを送ってくれるマネージャーにしっかりお願いしておかなきゃなぁ。
いつも通りやぶと話し始めたのを少しだけ安心して見ながら、帰ってからどうやってひかるを甘やかしてあげようかな、と考えを巡らせた。
疲労の話_fin.
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しろみ(プロフ) - おこげさん» 嬉しいです〜!こちらこそ読んでいただいてありがとうございます!! (2022年2月1日 23時) (レス) @page9 id: a728324ea6 (このIDを非表示/違反報告)
おこげ(プロフ) - hkinが大好きなのですが、どのお話も素敵でニコニコしながら読ませて頂きました!素敵なお話をありがとうございます! (2022年1月29日 18時) (レス) id: ec6c8a8fda (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しろみ | 作成日時:2021年11月29日 13時