【刀剣乱舞】少女は___。

少女は___17話に。 ページ19

少女の力ではとてもじゃないが開きそうもない鉄の門は

軽々と開いた

驚愕した小狐丸を他所に、少女は奥に進んだ



倉には良くわからない箱や物が溜まりに溜まっていた

少女がふと横を見ると光に反射してキラリと光るものを見つけた


『……刀？』

「これは……乱藤四郎じゃな」


後からやってきた小狐丸が少し不安げに短刀の名を呼んだ

少女は短刀を持ち、鞘に納め


『ちょっと持っていて欲しい』


と小狐丸に手渡した

そして少女は小狐丸の手を引きながらどんどん奥に進んでいく

しかし、少女はピタリと足を止めた

何故なら目の前に壁があるから


「A？行き止まりじゃ、戻るぞ」

『待って、小狐丸お兄さん』


引き返そうとする小狐丸を少女は止める


『この向こうだから』


少女は勢い良く壁に向かって走った


「っ！？おい！A！」


小狐丸は少女に手を伸ばすが、その手は惜しくも空を掻いた

そして少女は壁の向こうに消えた


「っ！」


小狐丸も意を決して壁に飛び込んだ



閉じた瞳が光を捕らえ、小狐丸は目を開ける

そこは白い空間の中に大きな鳥籠かあり、その中には

くすんだ鶴が、ゆっくりとした動作でこちらを見て


「あぁ……こりゃあ驚いた」


そう呟いた


『こんにちは、くすんだ鶴さん！』


少女は小狐丸と初めて会ったときのようにニッコリと笑った

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