第5話:mutare ページ7
意識が浮上する
ハッと目が覚める
『!?』
彼女は目を見開いた、何故なら星月が煌めいていたから
何故私は生きているの?
あの時、私の心臓にはナイフが突き刺さっていた、確実に死んだと……
胸部の痛みも違和感すらもない
何故?
彼女は再度確認するように胸部を摩る
やはり傷も血も手には着かなかった
彼女は周りを見回した
自分は土の地面に座っていて、辺りは屋根の低い木造の家ばかり
遠くに見える橋は勿論木造だし、蛍が飛んでいる
可笑しい
この現代において、地面がコンクリートじゃないなんて小道意外あり得ない
しかも橋や家も木造
それに高いビル一つ見当たらない
街灯も見当たらず、月明かりだけが頼りだ
なんだ、ここは?
ふと、指先に固いものが当たる
そちらを見ると
『!……これは、私の刀……?』
黒い鞘、黒の桜が縁取られた鍔、臙脂色(えんじ色)の柄
鞘には同じく臙脂色の紐
これは父方の祖父から譲り受けたもので、許可も取っている
左手にはスクールバッグが握られており、一応中身を確認する
中身は、学ランとウィッグ、黒のハーフグローブ、家にあるハズの薬や医学の本、薬の材料や薬がどっさり出てきた
『何で……これが……ここは一体……』
そして一つの結論に辿り着いた
ここは
現代ではないと言うことが
『……ははっ……あり得ない』
乾いた笑みが漏れた
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mutareはラテン語で「変わる」を意味します
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Momo_Tarou(プロフ) - 面白すぎます!!更新がとっても楽しみです!!頑張ってください!! (2020年1月17日 21時) (レス) id: 55132ee02b (このIDを非表示/違反報告)
月明かりと紅色(プロフ) - 愛梨沙さん» コメントありがとうございます!なんとか頑張ります! (2019年10月6日 16時) (レス) id: ce1b07ed69 (このIDを非表示/違反報告)
愛梨沙(プロフ) - 面白いです。更新楽しみにしてます (2019年10月6日 16時) (レス) id: cd2953f50f (このIDを非表示/違反報告)
月明かりと紅色(プロフ) - まゆさん» 優しいコメントありがとうございます!頑張ります!なんとか完結できるよう頑張ります!もう本当に、コメントありがとうございました! (2019年8月5日 22時) (レス) id: ce1b07ed69 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 面白かったです^_^続きが、すごく気になります^_^これからも、頑張って下さい^_^ (2019年8月5日 21時) (レス) id: f826ed1a12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月明かりと紅色 | 作成日時:2018年9月27日 23時