【刀剣乱舞】一期一振溺愛の旦那様が現れた。

9話の旦那様 ページ14

『ん、ふわぁ……』

あまりにも眩しいので目が覚めた

『あれ、朝……』

どうやら眩しさは朝日のせいらしい


横にはまだすぅすぅと寝息をたて眠っている一期

一期を起こさないように布団から出て、フラフラと探索して見ることにする


取り敢えず庭を一周ぐるりと回る

『桜か……綺麗なものだな、いや一期の方が綺麗だが』


そよそよと吹く風にゆらされ、桜の花弁がひらひらと舞う


『……美しいな、恐ろしい程』


何故桜はこうも美しいのか、一人で音もない空間でただただ桜だけを見つめていると、少し不気味にも思えなくもない


ただ桜が俺を見下ろす


俺も桜をただ見上げる





ジジッ


『っ！？』


一瞬脳裏に桜が……

血に濡れた、真っ赤な桜が……


太い幹に縛られている、キラリと光るもの





『……俺……？』





縛られた俺の前で額を地に付け、涙ながらに願う人達


______助けてください！"____"様_______



俺を崇める彼らは……一体









「___殿、A殿！」

『はっ、あ、一期……どうした？』

「どうした、じゃありません、呼び掛けても全く反応しなくて……大丈夫ですか？」

『……あぁ、大丈夫だ……』

「……何かあったら、言ってください……朝餉が出来ております、行きましょう」

『……あぁ、今行こう』




俺は桜に背を向け、一期と共に大広間に向かった

10話の旦那様→←8話の旦那様

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す