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「何で笑わないの？」そう何度も聞かれたことがある
逆に問うが、君達は何も楽しくないことで笑えるのか？
特に私の前世の出生は複雑かつ生々しい、そんな中で育つものだから表情筋が動かなくなるのも当たり前だ
私が笑うのはいつだってあの方々に微笑むときだけだ
と言うか笑う必要性を感じない……まぁそんなことを思うからもらい先が無いのだろうな
そんなことを密かに思いながら、目の前でキラキラとした目でこちらをじっと見る焦凍に私は眉を潜める
「ほら、笑って！」
『私は笑わない』
「こうやるんだよ！」
私の事などお構い無しに話が進んでいくから子供は苦手だ、まぁそれが子供なのだが
焦凍は出会ったあの日のから幾分か明るくなった顔で口の口角を指で上げる
『……笑えてないが』
「あれ？」
焦凍は本当に分からない、と言う風に首を傾ける
『変なの』
「え……あ、Aちゃん笑った……かわいい」
『は？』
「なっ何でもない！」
私、笑ったのか？
焦凍は何故か頬を赤く染め、そっぽを向いた……それを見ながら私は自身の頬をむにむにと触る
その時には既にいつもの顔に戻っていたが、本当に笑ったのだろうか
今私達は帰路を歩いているわけだが、ふと前を向くと遠くに男が仁王立ちし、こちらをじっと見ている
目付きが悪いな……「"ふしんしゃ"」だろうか
最近ここの地域で「"ふしんしゃ"」が出ていると「"たんにん"」が言っていた
『焦凍、前を見ろ「"ふしんしゃ"」だ』
「え？あ……おやじ……？」
親父？焦凍の親か、なら「"ふしんしゃ"」と言ったことを詫びなくては
焦凍の方を見ると焦凍は常人では気付かないほどだが微かに震えていた、それにその怯えきったような怒りで狂いそうな目はあちらの世で幾度となく見ている
……何か訳アリのようだ
『……焦凍、私と遊ぼう』
「え、わっ！」
それだけ言うと私は焦凍を抱き上げ「"ふしんしゃ"」に背を向けそこそこの速度で走る
「"ふしんしゃ"」は驚いた様な動作をすると、私を追いかけだした
「え？え！？Aちゃん！？」
『見せたいものがあったのを忘れていた、黙って抱かれていてくれ』
『口を閉じろ』と加え注意し、私は物の溢れた路地を跳びながら走る
この細道で物の量なら大人の足止め位は出来るだろう
そのまま走り続け、目的地へと到着する
『着いた』
「……ここは？」
『秘密基地……何かあれば、いつでもここに来てくれれば良い』
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月明かりと紅色(プロフ) - ルフイさん» コメントありがとうございます！ファナリス主人公は見かけることありますけどマギ&ヒロアカはあまり見ないですよね、夢主ちゃんにとっては練家の人って恩人で初恋なんですよ、だから忠誠心も敬愛もホント強いんですよ。更新頑張ります！ありがとう(*´∇｀*) (2019年8月26日 21時) (
レス) id: ce1b07ed69 (このIDを非表示/違反報告)
ルフイ(プロフ) - この作品大好きです！私の好みドストライクです。マギとヒロアカでクロスオーバーなうえにファナリスが主人公だし…！何より紅炎たち練家への絶対的忠誠心が可愛い！素敵！！更新頑張ってください!!! (2019年8月26日 21時) (レス) id: 1c8a5341b8 (このIDを非表示/違反報告)
月明かりと紅色(プロフ) - 雫さん» コメントありがとうございます！マギ好きな人周りに少ないので嬉しいです！これからも見てくれると嬉しいです！ (2019年6月21日 9時) (レス) id: ce1b07ed69 (このIDを非表示/違反報告)
雫 - マギもヒロアカも大好きです！！とても素敵な作品です！頑張って下さい！(*^^*ゞ (2019年6月20日 22時) (レス) id: a2b9405f4b (このIDを非表示/違反報告)
月明かりと紅色(プロフ) - ベルさん» コメントありがとうございます！頑張って続き書きます！ (2019年6月20日 8時) (レス) id: ce1b07ed69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月明かりと紅色 | 作成日時：2019年6月9日 23時
