lonely - 番外編 (ページ31)

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□ めずらしいもの* ページ31

side*涼介

「うわ、っ……え…どうしたの」

「ん？」

お箸を置いて気付いた左隣の赤い異変

ほんの数秒視界に映っただけで2度見してしまったそれは、少し赤い…なんてものじゃなくて斑点のようにまっかっか。

涼「ん？じゃないよ、……ちょっと、ねぇ雄也ぁ！」

高「ここにいるから。笑」

涼「見てよこれ、」

ぽりぽり掻く手が止まらないから、痒いの？って聞けばうんと答えて

キッチンで洗い物を片付けている雄也に言えば、冷やしてあげて、なんて頼まれる。

涼「冷やすって何こおり？」

高「氷じゃなくて、保冷剤入ってない？」

涼「あっ、これ？…このまま当てるの？冷たいよ」

高「タオル巻いてやって、で掻かないように抑えてて」

最近お腹痛くなるからって量が制限された氷、もしかしたら食べられるかも…って期待しちゃったのは内緒

そんな事より、タオル…探さなきゃ

涼「はい、これ抑えてあげるから」

伊「ありがと」

涼「だから、っ…掻いちゃだめ」

痒いんだもん…なんて呟いたのは無視して、両腕にできた蕁麻疹に傷がつかないようにホールドした。

伊「一旦離してくんない？」

涼「やだ」

伊「…涼介さん、……かゆい」

涼「だめ」

ふん、いのおちゃんだって僕に蕁麻疹が出た時 "掻かないよ〜" って押さえつけるくせに

高「良いよ、一旦見せて？」

涼「痒くなっちゃう…」

高「一瞬だから笑」

ずっと冷やされていると、だんだん感覚が麻痺して痒みが治まる感覚をおぼえていたような気がしたから

高「痒いだけ？喉見せて」

伊「良い、食べ過ぎただけだから」

高「そんなに食ってねぇだろ。早く口開ける」

諦めて、あーん…と口を開けるいのおちゃんに、ライトで照らして隅までみるゆうや。

僕の手は保冷剤を押し当てるのに必死

高「アレルギーあったっけ？」

伊「ないよ」

高「弱ってただけか」

伊「…よわってもないけどね」

高「なに？」

伊「っ、なんでもない…」