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ページ23

side*伊野尾



うん、俺が悪かったけどさ

あからさま反対側向かれちゃうとグサッとくるのよ


伊「そのままで良いから左腕出して」

有「…、やだ」


お尻がこっち向いてるから注射にする?…なんて少しからかえば途端に泣きそうになるもんだから必死に謝って

点滴だけ頑張っておこう?…の問いかけにはもちろんNO


伊「準備出来ちゃったからね。あとは大ちゃん待ちだよ」

有「っ…」


ガラガラと運び込まれるスタンドに、それにかけられる輸液パック、カチャカチャと音を鳴らす工程は全て見ていたはず


有「…きらい、」


やれば良いんでしょ、ふんっ……とでも言いたそうな態度で左腕を投げ出すと掛けてあったタオルを顔まで被る

なんだかんだ言って大ちゃんも苦手だもんね


伊「チクッとするよ、少し我慢ね」

有「…っ…!……」

伊「力抜いていいよ。もうおしまい」


がちがちに固まった腕を解いて、点滴に繋いで固定して…

お疲れさま、と一声かければ潤んだ瞳で見上げてきた。


伊「痛かった?」

有「……」


ふるふる……なんだ、痛くなかったのに泣いてんの?笑


伊「1時間あるから寝てな、この部屋貸したげる」

有「30分で良い」

伊「だーめ。どうせ家帰ってもゆっくり休まないんだから」


寝付くまでトントンしてあげようか?なんて茶化すとまたぷいっ…とそっぽを向いて大人しくなった。


伊「俺となりの部屋に居るからなんかあったら呼んでね」

有「…」


聞いてるのか?…まぁいいや、

…にしても元気という名の武器を取られた大ちゃんは覇気が無くなって何だかちいさくみえる。

ん?…元から小さいか。


有「…小さくない」

伊「あれ、聞こえてた?」


それから1時間はぐっすり眠ってたみたいで、


有「ありがと、伊野ちゃん」

伊「家まで帰れる?送ろうか?」

有「大丈夫」

伊「そ?…ん、じゃあ気を付けてね。」


ちゃんと粉薬にしておいてあげたからしっかり飲んでいっぱい寝ておっきくなるんだよ。

…いや、早く治すんだよ




『取られた武器』fin...

□ 異例の事態*→←・



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作者名:みにむ | 作成日時:2022年6月15日 11時

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