アバンチュール (ページ4)

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side目黒ページ4

恋人を泣かせた

目「はぁ･･････」

打ち合わせのあの日、俺は康二に怒鳴った

理由はほんと、些細なこと･･･

目「あんな態度、泣くよなぁ･･･」

何度目かのため息

気づけば握っていたカフェオレも冷たくなっていた

「お、めめー！」

目「！･･･Aさん」

カメラマンのAさん

俺が専属モデルをやらせてもらっている雑誌で

最初に知り合ってから、仲良くしてもらっている

4つ年上のお姉さん、サバサバしてて面白い

目「お疲れ様です」

「おつ！なんか顔死んでるよ？どした？」

目「失礼！･･･さっきで最後の撮影だったから

気が緩んでるんです」

Aさんはでかい声で笑いながら隣に座った

目「･･･Aさん、少し悩み、聞いてくれます？」

「ん？･･･いいよ、ちょっと場所変えよっか！」

この人、普段うるさいくせに変に察しがいいんだ

けど、いまはそれがすごく有難い

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「･･･で、我慢できなくて怒鳴ったと？」

目「はい、つい･･･本人気づいてないし」

賑わう居酒屋の個室で、Aさんはでかい声で話す

「いや！おま、それはない！ないわーー！」

目「･･････っすよねぇ」

耳を塞ぎながらも正論に頷くことしかできない

康二と付き合う時もAさんに相談した

メンバー以外だと1番信頼しているかもしれない

目「あれからまともに話してないし、どうしたら

いいと思います？」

「正直に言えば？理由を」

目「･･･や、それは、まぁ、そうなんすけど」

「絶対康二くん理解できてないよ？

急に冷たくされて、怒鳴られて、トラウマもんだわ」

全くその通りで何も言葉が出ない

「ほんとめめって肝心な事言えないよねー！」

目「うわ！食いながら喋んないで！飛んだ！」

「うるせー！気にすんな！」

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「めめー！ちゃんと言えよー！」

目「分かった分かりました！うるさい！」

完全に酔っ払いのAさんを抱えながら歩き

強制的にタクシーに押し込んだ

「･･･ちゃんと言葉にして伝えなよ」

後悔するからねって、そう言ったあと

タクシーは走り出してしまった

大事な所はキメるんだから余計にタチが悪い

目「･･･あ、もしもし？あのさ」

ケータイを取りだして俺はあいつに電話をかけた