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頭を下げたとたん




ぐうぅぅぅぅぅぅ




ぅ……鳴っちゃった。



「…………」



シーンとした中おっきい音が
私の空きっ腹から鳴った。


ぐうぅぅぅぅぅぅ



2回鳴った。



もうだめ。


顔あげらんない。

よく考えたら昨日の夜から全然食欲なくて…



「ふっ」

主任の吹き出した声。

下に向けたままの顔をちょっと笑った顔で覗き込んできた主任。


恥ずかしすぎて両手で顔を隠した。


…最悪。



「すみません…」

お母さん…呆れてるだろな。


下を向いてるままの私の肩を主任がそっと抱いてくれた。

「何か食べるものないか?
昨日の夜からあんまり食べてない。」


げっ


ばっと顔をあげて「いいですっ」って言ったんだけど…


「…分かった。昨日の残り物ならあるわ。」

すぐにそう返して立ち上がるお母さんに驚いた。



ほんと…最悪…
こんなとこまで来て私ってなんなんだろ。


主任を泣き顔で見ると猫みたいな顔で笑ってて。


「すごいタイミングで鳴るな。お前のお腹」
「どうしようミンソクさん…ほんと私…」

そう言うと頰っぺたの涙を指で拭ってくれた。


「ごめん。説得するつもりで来たのに。
お前にあそこまで言わせて…ふっ」


言いながらまた吹き出してる。


「お袋もちょっと笑ってた」


…ほんとに?



コソコソ主任と話してたら離れたキッチンからトレー持って現れたお母さんに思わず立ち上がった。


「…どうぞ。お口に合うか分からないけど」

テーブルの上に置いてくれた木製のトレーには小鉢に入ったおかずが2品とおにぎりがふたつ。



なんだ…親子揃って。実は優しいの?



「…いいんですか?」

「そんなお腹鳴らされると気が散るじゃない」

でもキツイ口調。



主任の顔を見ると頷いてくれたから

「いただきます…」

手を合わせて小鉢のおかずを一口食べた。


んっ?

「おいしー…」

思わず出た言葉。

すごい美味しいじゃん!

なんだ主任のお母さんてば…
一見若く見えるし綺麗で生活感なくて料理なんてまるで出来なさそうなのに。


なんて言えない。



「おいしいです…ほんとごめんなさい」


お腹空きすぎて遠慮なく箸がすすむ。
どうなってんだろ。こんなときにほんと…


「そう。良かった。ミンソクは?」

「俺は食べてきた。」


なんとなく和んだように感じる雰囲気。







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設定タグ:EXO , xiumin , シウミン   
作品ジャンル:恋愛
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HARU(プロフ) - まゆさん» まゆさんこちらにもありがとうございます!泣いてくださったとは…(;_;)でもあたしも書きながら泣いてましたw今その時思い出すと爆笑ですw (2019年1月7日 9時) (レス) id: 5c03a207f6 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 何度も涙して読みました。涙と鼻水でティッシュ消費しました。笑 (2019年1月7日 1時) (レス) id: a5365422b1 (このIDを非表示/違反報告)
HARU(プロフ) - サランさん» ぜひ^^ってゆっても最初書いてた主任サイドが難しすぎて断念したものに手を加えたものなんですけど…なのであんまりです笑 いつもありがとうございます!! (2016年4月7日 23時) (レス) id: 5c03a207f6 (このIDを非表示/違反報告)
HARU(プロフ) - Yuuuuさん» Yuuuuさんはじめまして!ほんとですか…(;_;)ほんとに嬉しいです。。あたしも結婚したいなぁと思って書いてます笑 ほんとのろのろ更新すみません…ありがとうございます!! (2016年4月7日 23時) (レス) id: 5c03a207f6 (このIDを非表示/違反報告)
サラン - HARUさん» twitterしてないんですけど探してきます!!!!主任の番外編……あーはやく見たいです(((゚ω゚))) (2016年4月3日 21時) (レス) id: ff36c4a233 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:HARU | 作成日時:2016年2月17日 22時

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