99 ページ49
・
「…Aと子供の面倒見る気満々なんですね。」
気怠そうに俺の顔を横目で見てまた本に目を移した。
「別に。面倒見ようとかそんな気持ちじゃない。ただ…」
「ただ？」
「………ずっと一緒にいたいって思ったから。」
少し躊躇った後に出てきた言葉。
Aと同じこと言ってる。
ブーーー ブーーー
「あ…」Aから電話だ。
「ちょっとすみません…
もしもし」
『ギョンス？忙しいんじゃないの？私お腹空いて気分悪くなりそうだからもう家で食べとこうかと思って』
お腹空かせてるから声がデカイ。
その声が漏れてたのかミンソクさんがチラッとこっちを見てるのが分かる。
「あーごめん大丈夫。じゃあ○○分かる？
そこまで出てこれる？」
『分かる。じゃあすぐ行くね』
「すみません。」
電話を切ったあと、ミンソクさんを見るとすごいしかめっ面してた。
「……あいつか。」
「はい。今日外で食べようって言ってて。」
チッて舌打ちが聞こえてきた。
「…帰る」
そう言って不機嫌そうに本を閉じて戻した。
この人ほんと、前に会った時もだけど分かりやすい嫉妬するな…
「あの！」
鞄を持ち直してフイッて去ろうとしたミンソクさんを呼び止めた。
「俺、Aに昨日気持ち伝えました。
一応…プロポーズ的なことも言いました。」
バッとこっちを見たミンソクさん。
「帰っておいでって言いました。俺の親はAを気に入ってるし心配してて、きっと結婚も問題ないです。」
結婚なんて。Aが俺とする確率は無いに等しいけど…別にいい。それぐらい言ってやっても。
「…だから今日ボーッとしてたのか」
ボソッとそう言って下がっていく目線。
「え？」
「あいつ…すこぶる良好だって言った…」
「は？」
なに言ってんのかよく分からない。
「すこぶる…良好だって言った。」
俯いたままボソボソ言ってる。
「すこぶる良好ってなんですか？」
「俺は必要ないって…？」
見たことないぐらい悲壮な顔してる。
「…帰る。」
そう言って早歩きで書店を出て行ってしまった。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3323人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「K-POP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
HARU(プロフ) - りなさん» こちらこそありがとうございます^^ (2016年5月9日 12時) (
レス) id: 5c03a207f6 (このIDを非表示/違反報告)
りな(プロフ) - ありがとうございます^ ^ (2016年5月8日 10時) (レス) id: 5fc4a22095 (このIDを非表示/違反報告)
??(プロフ) - 鍵が付いているもののパスワード知りたいです（ ｉ _ ｉ ） (2016年5月8日 1時) (レス) id: 5fc4a22095 (このIDを非表示/違反報告)
HARU(プロフ) - Monoさん» Monoさん！ありがとうございます！！どっちも好きって言っていただけるなんてほんとに嬉しいです(;_;)更新頑張るのでまた読んでいただけると嬉しいです！ (2016年2月18日 0時) (レス) id: 8e61086bea (このIDを非表示/違反報告)
HARU(プロフ) - こーぴーさん» こーぴーさんいつもありがとうございます！！更新できてよかったです(;_;)もう出来ないかと思いましたぁ 頑張ります！！ (2016年2月18日 0時) (レス) id: 8e61086bea (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：HARU
| 作成日時：2015年12月11日 2時
