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「で?ミンソクさんと何かあったの?」
そう聞くとしばらく俯いてたけど
ボソッと
「その名前…最近口にしてないから。
聞くだけですごくドキドキする」
そう言って瞼をゆっくり閉じるA。
涙が頰っぺたを流れた。
今までバカにすることが多かったAの涙だったけど…
こんなに切なそうなAの涙は初めて見た。
「そっか。」
涙が落ち着いた頃に一通りの話を聞いた。
なんとなく予想がついてた展開。
まぁ…普通そうなるよな。だから言ったのに。
結婚だって難しくなるって。
「お母さんに言われちゃったんだもん。
そうするしかないよね…なんて言えばいいのか分からなくって。酷いこと言っちゃった…」
「ふーん…」
「でもこれで良かったの。ミンソクさんは私なんかと結婚しないほうが幸せだし。」
「まぁね。一生Aの世話しなきゃだめだもんね。」
そう言うと横目で睨んできた。
「真面目に聞いてよ。」
「真面目だよ。」
Aの世話ならいくらでもしたいよ。
きっとミンソクさんも。
「ミンソクさんがさ、そんなこと言わなかったら。今もたぶん一緒に居られたのにな…
こんなことになるなら結婚よりこのマンションでなんとなくでも一緒にいられたほうが良かった」
Aはそうかもしれないけど。
あの人のあの感じじゃ子供が生まれてくるのに好きならそんな中途半端な付き合い続けたくないだろうな…とは思う。
「あ…!」
急にAが満面の笑みでこっちを見てくる。
「ん?」
「動いた今!」
お腹に手を当てながら嬉しそうなA。
「もう動いたりするの?」
お腹を触ろうと手を伸ばした瞬間
「ギョンスはだめー」
そう言ってお腹をコタツ布団で隠される。
「なんで。減るもんじゃなし。」
「だめ。動いてるの触るのはミンソクさんが1番じゃないと嫌なの。」
……腹立つ。
「そのミンソクさんが触る日なんて来るの?」
「……来なくても。だめ。」
「あっそ。」
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HARU(プロフ) - りなさん» こちらこそありがとうございます^^ (2016年5月9日 12時) (レス) id: 5c03a207f6 (このIDを非表示/違反報告)
りな(プロフ) - ありがとうございます^ ^ (2016年5月8日 10時) (レス) id: 5fc4a22095 (このIDを非表示/違反報告)
??(プロフ) - 鍵が付いているもののパスワード知りたいです( i _ i ) (2016年5月8日 1時) (レス) id: 5fc4a22095 (このIDを非表示/違反報告)
HARU(プロフ) - Monoさん» Monoさん!ありがとうございます!!どっちも好きって言っていただけるなんてほんとに嬉しいです(;_;)更新頑張るのでまた読んでいただけると嬉しいです! (2016年2月18日 0時) (レス) id: 8e61086bea (このIDを非表示/違反報告)
HARU(プロフ) - こーぴーさん» こーぴーさんいつもありがとうございます!!更新できてよかったです(;_;)もう出来ないかと思いましたぁ 頑張ります!! (2016年2月18日 0時) (レス) id: 8e61086bea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:HARU | 作成日時:2015年12月11日 2時