距離感【稲荷崎】

（３）耳たぶに目覚めた ページ4

 





宮治は、メシが好きだ。






私の前世の記憶が正しければ。


…メシってなに。ご飯？米だよね？おにぎり宮開くんだし。



まぁそれはいいとして。←




 




『おはよ』

「ん、はよ」






なんやかんやで、半年たった今。





…宮治と席が前後という今。





 




挨拶ぐらいはする

これはだって常識かなって。私が前だから自然と目線会うし、なんかそうなったし。





宮治の席にときどき宮侑が来る。というか、わりと頻繁に



「サム！辞書貸してくれや！」「は？嫌やわ」とかの会話聞いてる限り、忘れ物が多いようだ。うん。ぽいよね





私は宮侑が来たからといって後ろを振り向くわけでもなく、仲のいい友達、美羽(みう)がこれまた斜め前にいるから話しかけに行く



いやだって普通に友達と話したいし。あくまでも自然に。断じて避けているけでは無い。





 

『美羽〜、数学の宿題の答え合わせさせて〜！今日こそはあの先生、絶対私当てると思う！怖い！』


「あははっ、ええよ〜 ちゅうかAもいい加減あの先生に慣れやん？てかあんたしか賢いやん〜」


『美羽と変わんないよ…、それに慣れる日なんて絶対来ないと思う…ヒゲ剃ってほしい…怖い』


「あの先生、意外と優しいんやで」


『う、うそだ！』



 





ビビりすぎや！っていって笑う美羽

この子の成績たっかいのよ。こっちは前世の記憶もちだってのに…。え、カンニングとか言わないでね？




笑われたお返しに耳たぶ引っ張ってやった。ぷにぷになのよ、この子の耳好き()









 









『…え、まって。耳たぶ触り心地良すぎ…』


「やめい」









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