距離感【稲荷崎】

（２３）手芸部とて忙しい ページ24

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五月、六月はどの運動の部活でもインターハイ予選が近づく



運動だけでなく、吹部などの応援部もかなり忙しさを増す







…手芸部も同じなのだ！！







「Aちゃん〜！ここの縫い方教えてほしいわ〜」


「Aー、ここなんか変ちゃうかな？いけそう？」


『ここは、こうやって…！うん、そんな感じ！そっちもそれでいけそうだよ！』


「「ありがとう〜！！」」


『いいよいいよ〜！』







それぞれ部活の試合前




マネージャーさん達がお守りを作ったり、マスコットキャラクターを作ったりと大忙し



だから手芸部はそのお手伝いをする。

というか、休憩時間とかに友達が頼ってくれる。…誇らしい！！嬉しい！！




まぁー教室には選手の子たちももちろんいるから、バレないようにこっそりね





「はい、A。お疲れ様〜」


『おー！美羽ありがとう！』






頑張っている私に美羽が差し入れ。

はい、と言って手渡してくれたのは、水。





 







み ず









いいよね。好きなの。


水っていいよね。なんか飲んでたらほんのり味がする、気がする。好き。



ほんのりピーチ味とかオレンジ味とかついてるのも好き。おそらくこれこそがシンプルイズベスト





『あー水好き』


「水って溜まった老廃物流すのにええよな〜」


『あれ？私が老廃物だらけだっていいたいの？？』


「ご自由に解釈してくださーい」


『このぅ…！美羽め〜！そんな意地悪な子には耳たぶ引っ張りの刑だー！』


「それあんたが触りたいだけやん！」


『てへっ』


「似合わな」


『え』








 

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