君は僕のもの3 ｲﾄｩﾍ ページ6
「で、Aはどっちがいいの？？」
「え？？」
ケンカをしていたイトゥクさんに急に話を振られた。どっちって…。選べるわけないじゃん！
「選べないですよ！」
「えー？なんで？俺の方がいいでしょ？」
「僕の方がいいに決まってる！ね？A？そうでしょー？」
待って待って。コレは、私がどっちかを絶対に選ばなきゃいけないパターン？いや、でも無理だー。こんなにかっこいい２人を選ぶだなんて…。
「どっちか決められないの？」
「決められないですよ！！」
「そっかー。じゃあ、オレね」
「ドンヘ！！ふざけるなよ！僕だよ僕！！」
またまた始まる口げんか。どうしよっ、私のせいかな？？私がはやく選ばないから？２人は自分だと言い張って騒いでる。私は…、私はどうすればいいの？
ドンヘさんは、いつも優しくていつも私の事を気遣ってくれた。私が前に体調が悪くなった時も、一番に気づいてくれて…。それに、ステージの上で見せてくれる最高のパフォーマンス。あんなに素晴らしいダンスをしているドンヘさんが、いま私に告白してくれているなんて……。
イトゥクさんは、私が落ち込んだ時にいつも励ましてくれた。イトゥクさんの笑顔にはいつも元気をもらう。ステージの上での真剣な表情とは全く逆で…。笑顔を見ているだけで、すごく幸せな気分になる。
やっぱ選べないよ……。２人とも素敵すぎて、私にはつりあわない。それに、どちらかを選ぶ事でどちらかを傷つけたくない。
「あのっ、ごめんなさい。私にはどっちがいいかなんて、選べません。」
こうすることで２人が傷ついてしまうのは分かっていた。でも、これでよかったんだ…。きっと。
「まじか……」
「理由は？何かあるの？」
「まだ、２人の事はよく知らないしっ、それに私なんかが…「わかったわかった！じゃあこれから僕達の事を知ればいいんだ！」
「え？」
イトゥクさんに言葉を遮られ、そしてまた予想もしない事をいわれた。
「僕は他の誰でもない、Aが好きになったの。だから簡単になんて諦めない。それはドンヘも一緒でしょ？」
「そうだね。だからAに俺たちの事を知ってもらうって事でしょ？」
「そー！それで決まりっ！」
２人が勝手に事を進めてて…。やっぱり最後は２人のどちらかを選ばなきゃいけないらしい。
「ね？いいでしょ？A！」
今日はすごく驚いたことが多かった１日。でもこれからは…、とても楽しい毎日になりそう。そんな気がした。
……end
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作者名：みれいちご | 作成日時：2013年5月5日 11時
