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4 彼女は、きっと気付かない ページ5

※犬飼視点です。





『夢を見たよ』






毎年5月1日に、彼女は・・・


凪瀬Aはこう言う。


それは毎回変な夢だけど、その夢の話を終えると、Aは絶対にこう呟く。





『私、その夢で毎回死ぬんだけどさ。


その夢見れて良かったと思う』


犬飼「・・・なんで」





『アンタが、笑ってくれてたから』







きっと、この瞬間に

おれは凪瀬Aに恋をしたんだと思う。






『そういえば澄晴、今日誕生日だね』



Aが澄晴と呼ぶのは、1年でこの日だけかもしれないな。





『18歳、おめでとう』




彼女そう言って、今日も笑う。







ありがとう。


なんて、言えなかった。


Aはきっと、おれのことを幼馴染としか見てないから。




彼女はきっと、おれのことに気付かない。

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作者名:花梨 | 作成日時:2019年4月14日 13時

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