seventeen ~短編~ Time I spent with them (ページ20)

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勝算ゼロ VN ページ20

You side

『バノニ！おはよ！』

私は今日も彼に声をかける。

「ん、Aじゃん！はよ！」

なんて声をかけてくれる。

フレンドリーで、明るくて、クラスの中心にいるバーノンが私は好きだ。

勿論彼は、フレンドリーなのもあるが、顔が良いので、彼の競争率は高い。

同じクラスだけで彼のことが好きな女の子は3人居るらしい。

勿論他クラスの女も、含めるともっと多くなる。

しかし、彼に想いを寄せる女子の中では私は1番と言って良いほど彼と仲が良い。

朝だって毎日挨拶をする。

彼と下校時間が合えば一緒に帰ったり、遊んだりもする。

彼といるととっても楽しい。

VN「おい、A～何考え事してんだよ～」

『ん？別にー笑』

VN「俺に教えられないようなことか？笑笑」

『んー。まぁそうだね笑』

私は彼との他愛もない話をするだけでも毎日幸せだ。

けれど、彼は私の事を友達としてしか見ていないのだろうか？

一応私だって、彼に女の子としてみてもらいたくて一生懸命努力してる。

でも、彼はそれに気づかない。

気付いたところで彼は何を言うかわからない。

そんな事を考えると少し胸が痛くなる。

「あ、あの…バーノン君居ますか…？」

バノニを呼ぶ女の子がいた。

彼はモテるから、女の子から呼ばれているのはよく見ていた。

そして、彼は毎回毎回断っていた。

しかし、いま彼を呼んだ女の子は学年の中でも可愛いと有名な女の子だった。

嫌な予感がする。

と私は直感的にそう思った。

(あの子と私じゃ私なんかに勝ち目ないな…。)

そして彼女はバーノンに話しかけていた。

「あ、あの今日の放課後話したいことがあるので、会えますか？」

VN「ん、いいよ。」

「ありがとう。」

VN「じゃあまた放課後ね。」

その可愛い彼女が過ぎ去った後、クラスがざわつきだす。

「おい、バノニ！あの子から告白！？」
「羨ましすぎるんだけど！！」
「付き合え付き合え！」

VN「おい、やめろよ笑」

なんていう彼も嬉しそうな顔をしていた。

(放課後バノニ告白されちゃうんだ…。)
(失恋だな…。)

私は放課後まで暗い顔をして過ごした。