私のヒロイン育成計画

気付きたくなかった ページ35

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私を無条件に愛してくれるのなんて



家族くらいかと思ってた





もしこの世界に




内と外の世界があるとしたら




私は外の人間




中に入ることは出来ないと




思ってた











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収録は何とか時間通りに始めることが出来た




ランペの次にファンタの収録で、



ステージ横にはすでにファンタがスタンバイしていた






チラッと見ると勇征は私のほうを見ていたのか


あからさまに目をそらす




ランペのステージが終わって次はファンタというふうになったその時




私の前を通り過ぎる勇征が






勇「みててよ」



と囁き



「お願いしまーす！」


と勢いよくステージに上がった






キラキラ踊る君はより一層格好良かった

こんなに歌が上手かったんだ


知らなかったな…



サッカーも出来て歌もって



住む世界が違いすぎる





ホントに遠い存在にどんどんなっていく







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慎side






結局Aがどうして悩んでるかも聞けず


始まってしまった




あんな格好悪いところ見せて


少し気まずいんだけど……………………







そんなこと思いながらも無事終わって


楽屋に戻ろうとした時


いつもなら『お疲れ様でしたっ』て笑顔で



後をついてくるAがついてこなかった




立ち止まり振り返るとAはファンタのことを見ていた






正確にはファンタのメンバーである八木勇征くんの事を見ていた







一瞬でわかった




君が何を考えているのかを



俺を見るのと勇征くんを見る目が違うことを



俺はこの時初めて気付いた





胸がちくりと痛くて痛過ぎて唇を噛み締める



何かが刺さって取れないっ、、、


それを取れるのはAだけなのに






強く握り拳を作ると俺はもう


そんな目で他の男を見るAを見たくなくて




その場から逃げた





いつからなんだ



ファンタと接点なかったろ





どうしてっ…………………………

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