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上を向いて歩こう ページ34





(慎side)









さっきからずーっとボーっとしている



いや、Aはもともとボーっとしてる人だけど


なんか様子が違う






『…怒られなかった………………』





うん?


なんか呟いたその声は聞こえても何を言ったかまでは

俺には聞き取れなかった





気になって仕方がない



Aの後を心配でついて行くと





ガタンっ


と嫌な音がする




ガシャンガシャン


とそれは続き嫌な予感が現実になろうとした





上を見上げるとセットの基盤が緩んでいたみたいで


セットの木材とかがガシャンと堕ちてきた




それに気付かずAは目の前をボーっと歩いている







「Aっ!!!!!」



俺は急いでAを押すとそのままバランスを崩し



Aを押し倒してしまった






『痛っ、、、、えっ!???まこちゃん!???』





Aは何が起こったか分かっていないようだった




「おまっ、、!!よく周りを見ろ!!!」




『ッ………………! ご、ごめん、慎っ……………………』





焦っていたのか俺はAに怒鳴ってしまった


Aは驚き、少し怯えていた






「あっ………………俺こそごめん……………………」



何事も無かったかのようでホッとして


俺はAの胸に顔を埋める





「ホント……………………焦った……………………」




『慎っ………………………………』





Aは優しく俺の頭を撫でた


『ごめんね…………………………』








「───────大丈夫ですか?」



「────────けが人は?」





とスタッフや美術さんたちの声がする







「たてる?」



『うん、』



とA手を引いて


最初は手を引いて立たせるだけのつもりだったけど





強く手を引いて自分の腕の中へ引き寄せた







「なんかあったんなら、言って。」


「心配で堪らなくなる」



「また、どっか行っちゃうんじゃないかって」







言い出したら止まらないもので



どんどん俺の弱いところが出ていく



格好悪い






『ごめんね、わたしは大丈夫だから』





Aは俺を慰めるように撫でる





俺は慰めて欲しい訳じゃない









Aの全てを



俺に見せてほしいだけなのに










気付きたくなかった→←縛られた記憶



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作品ジャンル:恋愛
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lem(プロフ) - HARU22924050さん» ありがとうございます!嬉しいです‪‪☺︎‬続くことが決定しましたらまた連絡しますね^^ (2022年9月23日 15時) (レス) @page40 id: dcf23c2e33 (このIDを非表示/違反報告)
HARU22924050(プロフ) - コメント失礼します!いつも楽しく読ませてもらってます!私はできれば続きを見ていたいなーって思ってます! (2022年9月22日 2時) (レス) @page39 id: b2ed4beb67 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:lem | 作成日時:2022年9月12日 0時

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