夏色の陽炎カゲプロ (ページ2)

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仲良し三人組ページ2

「セトー、男子バレー部が助っ人してってさー」
前の席に座っているセトをつつく。
夏の大会に向けて、みんな張り切っている。
しっかーし！張り切りすぎて、怪我する人も多いのだ。
そのため、運動神経抜群のセトには、助っ人の話が舞い込んでくる。
「さっすがセト。人気者だね～」
隣からカノが口をはさんでくる。
カノは、いつもふざけている。
顔はいいと思うよ?
けど、頭も運動神経も平凡。
こんな奴がモテると思うと腹が立つ。

カノ、セトとは中学校時代からの仲良し。
いつも、三人でバカをやっている。
今はすごく楽しい。
恋愛なんて、男女なんて気にせず、三人でいつまでも笑っていたい。

「カノと違ってね」
「いや？それほどでもないよ～」
「ほめてない」
カノにデコピンする。
「カノは何の役にも立たん」

「ナイスキド！」
「いった！」
カノにデコピンしたのはキド。
このクラスの学級委員長。

この2－3組は、セト、カノ、私など難癖のある人物ばかりでまとめるのが大変。
もちろん誰もやりたがらないんだけど、担任の楯山が半強制的にキドを学級委員にした。
まあ、キドじゃなきゃ務まらないだろうけどね。

「カノひょろひょろだもん」
そういって、マリーもデコピンした。
ひょっこり現れたのは、クラスのマドンナ、マリー。
小さくて、モフモフの髪が羊のようでかわいいと称されている。
・・・人見知り故、難癖人物の一人でもあるが。

「マリーまで・・・」
「どんま～い」
「絶対思ってないよねA」
「ご名答」

こうしてまた、一日が終わる。