３８ ページ38
アトリエに籠った僕は、何もせずにソファーに横になったまま
あれから２時間
もしかしたらこの部屋のドアをノックしてくれるって
”ごめんなさい”って、やっぱり僕の手が必要だって・・
彼女がそう言ってくれるのを待っていたのかもしれない
いや・・
待っていた
けれど、いくら待ってもノックをする音は聞こえてこない
お風呂・・
入れてあげられなかった
トイレは？
もう２時間も経っているのに、一人で困っていないか？
気になって仕方がないのに、部屋の外へ出る勇気がない
”そんなに一人が良いならっ！一人で生きて行けよっ！”
本心で言ったんじゃない
JJ「A・・」
着替え・・大丈夫かな？
食事のかたずけ、あれからどうしただろうか・・
そんなことを考えているうちに、この部屋に籠って３時間が過ぎてしまった
もう寝る時間だな・・
ちゃんとベッドに入ったかな？
それとも、一人で困って僕を待ってるんじゃないのか？
やっぱり気になって、思い切って部屋を出た
ガチャ・・
静まり返った家の中
廊下を歩いてダイニングへ向かうと、テーブルは綺麗になっていて
キッチンに入ると、残りのシチューの鍋がぽつんとコンロに置いてあった
洗い物もきちんとされていて、食器もきちんと重ねられていた
車いすでは届かない食器棚
調理台に置かれた食器を、僕は食器棚に戻す
パタン・・
JJ「一人で片づけたのか・・」
キッチンの電気を消して、リビングへ向かう
真っ暗なリビング
JJ「寝室かな・・」
Aがいないのを確認して、今度は寝室に向かう
カチャ・・
そっと寝室のドアを開けて中をのぞくと、ベッドにAの姿があった
良かった・・
ちゃんとベッドに入れたんだ
JJ「・・・っ」
今までAを抱き上げてベッドに寝かせてあげていた
けれど、今夜はどうやってベッドに・・
寝室のドアを閉めて、とぼとぼとリビングに向かった
灯りをつけてソファーに体を投げ出して、ぼんやりと考えた
”一人で大丈夫”
そう言って僕に微笑んだAの顔が
一晩中頭から離れなかった・・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 276人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東方神起」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
裕(プロフ) - 暁子さん» やんっ♪暁子さんっ！言ってくれたら教えましたのに！(爆)ありがとうございます(^^)嬉しいです♪ (2014年10月2日 16時) (
レス) id: 7b66b690be (このIDを非表示/違反報告)
暁子(プロフ) - このお話大好きで探してました。前に読んでもう一度読みたかったのに作者様とタイトルを忘れてしまって事あるたびに探してたのに灯台もと暗し。裕さんの作品は色々読み返してたのに気づかなくて…見つけたとき震えましたやっぱりまた泣きました。やっぱりチェゴ!! (2014年10月2日 15時) (レス) id: 40b5c1ee80 (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - しあぽんさん» 見つかっちゃった( *´艸｀)読んでくれてありがとうございます(^^)こうして感想頂けると、すっごく嬉しいです♪ (2013年3月27日 22時) (レス) id: c0a4915c33 (このIDを非表示/違反報告)
しあぽん(プロフ) - 今日発見しました!!裕さんｻｲｺー!最初から泣いてしまいました 途中もしかしても一度事故にあっちゃうんじゃとか今度はｼﾞｪｼﾞｭが事故にとか考えたりしたけどホントに良かったぁ〜やっぱりハッピーエンドはいいな(^^) (2013年3月27日 21時) (携帯から) (レス) id: a155ac98dc (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - じゆじさん» じゆじさんもラルク好きでしたかっ！FCにもっ！私は無職になった時に会費が払えなくなり、Cielを途中リタイヤしました（泣）でもラルク好きがいてくれたとは(^^)嬉しいです♪ (2013年1月31日 22時) (レス) id: f70a22d025 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：裕
| 作成日時：2013年1月17日 13時
