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『お待たせしました!準備完了です!…っと、兎原さんどうしましょう。』
猫「俺が後から送っていくから良いよ。また遊びに来てね?Aちゃんなら1人でも大歓迎だから。」
『ありがとうございます!今度はもっと時間がある時に来ますね!あと、兎原さんを宜しくお願いします。』
猫「いつでもおいで。あ、これ俺の名刺。住所が裏にかいてあるから使ってね。」
『では、有り難く頂戴します。』
Aがペコリと一礼して名刺を受け取った時、猫田は手を掴かみそのまま手の甲にキスを落とした。
猫「今日の出会いの記念に、ね?」
ぱちりとウインクすると、Aは時間差で顔を真っ赤に染めた。
『ふぇ、あ、はい。』
猫「あははっ!まー随分と可愛い反応してくれちゃって。」
猫田が頭を撫でようとすると、裏道が後ろからAの肩をつかみ引き離す。
裏「無駄に喋ってないで帰るぞ。」
『わわっ!裏道さん!転びますって!』
裏「俺が支えてるから転んだりしない。…猫田、また来るからな。」
猫「はーい。待ってます♡」
裏道はじろりと一瞥するとAの手を引いたままドアから出て行った。カランと閉まる音が響く。
猫「ちょーっとやりすぎちゃったかなぁ…。まぁたまには良いか!」
あんなに分かりやすく妬くのに本人の自覚の無さはどこから来るんだか…と、寝ている兎原を横目に片付け始める猫田だった。
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作者名:水無月(みなづき) | 作成日時:2023年10月14日 12時